【telc C1 Hochschule】問題形式と簡単なアドバイス
前回はtelc C1 Hochschuleの概要について説明しました。
今までのtelc C1 Hochschuleに関する記事:
- telc C1 Hochschule 試験の概要
- 各問題形式と簡単なアドバイス←今回の内容
今回はtelc C1 Hochschuleの問題形式について、私の簡潔なアドバイスと共に説明します。
問題の解き方についてより深堀した「問題を解くコツ」については、後日公開予定です。
本記事は問題形式について中心に説明するので、詳しい解き方についてはもう少々お待ちください。
- 1. telc C1のテスト構成
- 2. telc Hochschule C1の問題形式
1. telc C1のテスト構成
telc C1、telc C1 Hochschule、telc C1 Berufの問題形式はそれぞれ少しずつ異なりますが、テストの構成と制限時間、合格基準は全て共通です。
schriftliche Prüfungは
- Lesen 90分
- Hören 40分
- Schreiben 70分 の3科目です。
mündliche Prüfungは
- Sprechen 16~24分 の1科目です。
LesenとHörenの間には20分間の休憩時間が設けられています。
Sprechenの試験前には20分間スピーチの準備時間が設けられています。
このことから、試験開始時間から終了時間まで合計約4時間半かかります。
試験の合格基準はschrifliche Prüfungとmündliche Prüfungの両方が60%を超えることです。
また片方のみ不合格の場合は、成績が発行された日から12か月以内に受ける場合のみ再受験として受験可能です。
グラフから分かる通りschriftliche Prüfungの配点の42%をLesenが占めています。
SchreibenとHörenの配点割合は同じです。
Lesenの配点がschriftliche Prüfungの約半分を占めていることから、Lesenの対策はしっかり行った方が良いことが分かります。
2. telc Hochschule C1の問題形式
各科目、Teilの問題形式について私の簡潔なアドバイスを捕捉しながら説明してきます。
問題の解き方についてより深堀した「問題を解くコツ」については、後日紹介予定です。
2.1. Lesen(90分)
Lesenは合計で4つのTeilを制限時間の90分以内に解きます。
配点は最後のTeilのSprachbausteineが1問あたり1点、それ以外は2点で合計70点満点です。
2.1.1. Teil 1 文章穴埋め
6つの空欄がある約300文字の文章を読みます。
各空欄に当てはまる文章を8つの選択肢から選ぶ問題です。
選択肢のうち2つはどの空欄にも当てはまりません(ダミー)。
配点は各2点×6=12点です。
アドバイス:
穴埋めの直前の文章と直後の文章から使えるキーワード(人称代名詞など)を見抜けることが大切です。
2.1.2. Teil 2 一致する段落の選択
5つの段落に分かれている合計約800字の文章を読みます。
文章の内容を説明している6つの各問いに該当する段落を5段落の中から1つずつ選ぶ問題です。
問いは「どの段落で筆者は批判をしているか/皮肉を言っているか/予測をしているか/矛盾を指摘しているか・・・」など、文章の内容を簡潔に説明したものです。
問いは試験問題ごとによって異なりますが、模擬試験で出てきたものと同じ内容のものが本番で出てくることもあります。
各問に該当する段落は1つのみですが、複数の問いに当てはまる段落や、どの問いにも当てはまらない段落もあります。
配点は各2点×6=12点です。
アドバイス:
それぞれの内容(問い)の意味をちゃんと理解し、内容ごとに見られる表現、文法の傾向を知ることが大切です。
2.1.3. Teil 3 長文正誤
約1000文字、A4約2ページ文の長文を読みます。
内容に関する11つの正誤を答え、最後に3つの選択肢から該当する題名を選択します。
正誤問題は「正解」「誤り」「本文で言及されていない」の3つから選択します。
配点は各2点×12=24点です。
アドバイス:
本文の該当箇所と問いの言い換えた内容をよく見比べて
- どこまでを「正解」としてどこまでを「誤り」とするか
- 「誤り」と「本文で言及されていない」を見分ける
のに慣れる必要があります。
2.1.4. Sprachbausteine 語句穴埋め
空欄が22個含まれた約300文字でA4サイズ1ページ分の文章を読みます。
空欄に当てはまる語を4つの選択肢から選びます。
幅広い文法や語彙の知識が問われる問題です。
配点は各1点×22=22点です。
アドバイス:
普段からC1レベルの文章を沢山読み、C1レベルの文法や語彙に慣れれば、本番スムーズに解けるようになります。
2.2. Hören(40分)
Hörenは合計で3つのTeilから成り40分間の長さです。
配点は最初のTeil1は1問あたり1点、それ以外は2点で合計48点満点です。
2.2.1. Teil 1 8人の発言について
1人あたり約1分、合計8人のそれぞれの発話に合致するものを、10個の選択肢から1つずつ選ぶ問題です。
選択肢のうち2つはどの音声にも当てはまりません(ダミー)。
音声が始まる前に1分間の問題文を読む時間があり、音声は1度しか流れません。
配点は各1点×8=8点です。
アドバイス:
発話の一部だけで答えを決めないようにしてください。
発話全体を通して発言者の意図を理解して選択肢を選ぶ必要があります。
2.2.2. Teil 2 インタビューについて
約10分のインタビュー形式の内容に関する10個の問いに答えます。
答えはどれも3つの選択肢から選ぶもので、1つの問いに対して正しい選択肢は1つのみです。
音声が始まる前に3分間の問題文を読む時間があり、音声は1度しか流れません。
配点は各2点×10=20点です。
アドバイス:
最初の3分間で各選択肢の重要な語に線を引きながら読みます。
選択肢の内容をできるだけ頭に入れた状態で音声を聞けるようになることが大切です。
2.2.3. Teil 3 講義内容の穴埋め
約10分の講義形式の音声を聞いて、資料(プレゼンテーション)の空欄にあてはまる単語を記入する問題です。
音声が始まる前に1分間の問題文を読む時間があり、音声は1度しか流れません。
配点は各2点×10=20点です。
アドバイス:
空欄の前後をよく見て空欄にどのような内容の単語が入るのかを確認することによって、適切な語を聞き取って書き取れるようになります。
2.3. Schreiben(70分)
2つのテーマの中から1つ選び、問題文に書いてある賛成意見と反対意見の両方を引用しながら、自分の意見を述べます。
文章は70分間で350字以上の長さを書くことが必要です。
評価は課題に沿った内容、正確さ、レパートリー、テキスト構成の合計4つの項目から構成されています。
詳細についてはTelc Deutsch C1 HochschuleのÜbungstestのInformation(38ページ以降)を参照してください。
アドバイス:
自分でひな型を作り毎回そのひな型に沿って文章を書く練習をしていくと、本番で文章構成がブレることなくスムーズに書けるようになります。
2.4. Sprechen(16~24分)
Sprechenは合計で3つのTeilから成ります。
1グループあたり16分~24分の長さです。
試験は1グループあたり2人~3人ですが、私のように当日の受験生が1人だけの場合は試験官と会話をする形でテストを受けます。
配点は各Teilごとの評価と語学力に関する評価の2つに分かれています。
各項目は4段階で評価されます。
テスト対策本telc C1 Hochschule C1 Prüfung esxpressによると、「各Teilごとの評価」に関して以下のように説明されています。
- Teil1A: 明確なプレゼン構成と相手の質問に対して十分な回答ができている
- Teil1B: 要約で重要な部分のみを抜粋している
- Teil2: 自分の意見を根拠づけてうまく説明できている
相手の意見に応じた発言ができている
また全体として「パートナーとちゃんと会話ができているか」も採点基準に含まれています。
詳細については、Telc Deutsch C1 HochschuleのÜbungstestのInformation(42ページ以降)を参照してください。
2.4.1. Teil 1A 3分間スピーチ
2つのテーマの中から1つ選び、問題文に書いてある内容を含めた3分間のスピーチを行います。
スピーチの後にはパートナーからのいくつかの質問に答えます。
アドバイス:
ただメモした内容を話すのではなく、自分で作成したスピーチのひな型に沿って話す練習をしましょう。自然な流れで話せるようになります。
自分のスピーチを録音して聞き直してみるのも方法の一つです。
2.4.2. Teil 1B 要約と質疑応答
パートナーのスピーチを聞いて内容を要約します。
その後にスピーチに関する質問をいくつかします。
アドバイス:
スピーチを聞く際は要約の為にメモを取りますが、スピーチを聞いていて質問が思いついたら質問内容もメモをしておくと落ち着いて質問ができます。
2.4.3. Teil 2 パートナーと討論
試験官からその場で偉人の言葉が1つ書いてある紙が渡されます。パートナーとその言葉についてディスカッションします。
アドバイス:
この課題で見る言葉は抽象的なものが多いことから、自分の間違った解釈を恐れて発言を躊躇しないようにしてください。
積極的に発言をしないと低い評価がつけられてしまいます。
評価基準に「偉人の言葉の正しい解釈」に関する記述はないので、「自分の思ったことを相手に分かりやすく伝えること」を第一に考えると良いと思います。
以上がtelc Deutsch C1 Hochschule問題形式の紹介でした。
telc B2に比べるとC1は多くの問題形式が異なっていることが分かったと思います。
telc Deutsch C1 Hochschuleで見る多くの文章は学問的な内容の文章が多いです。
SchreibenやSprechenでは日常会話で用いる単語のみでなく、実際に論文や新聞などの学業の場に相応しい単語や表現を用いて表現することが求められています。
次のドイツ語に関する記事では
- テスト勉強を始める前の私のドイツ語力
- テスト前に通った語学学校の個人レッスン
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