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21年春に移住。在住歴はまだ浅いですが、好奇心旺盛な私の紹介するスイスワールドをお楽しみください!

【telc C1 Hochschule】試験前4か月の勉強とレベルの変化

前回はtelc C1 Hochschuleの各問題形式と簡単なアドバイス について説明しました。
今までのtelc C1 Hochschuleに関する記事:

  1. telc C1 Hochschule 試験の概要
  2. 各問題形式と簡単なアドバイス
  3. テストに向けた4か月間の勉強内容とレベルの変化←今回の内容!

今回のメインテーマは以下の3つです。

  • テスト勉強を始める前のドイツ語レベル
  • 試験前4か月間の勉強内容
  • 1ヶ月ごとのドイツ語レベルの変化

1. テスト勉強前のドイツ語レベル

1.1. スイス移住時

私は4年前に独検準1級とtelc B2に合格しました。
しかし、それからドイツ語を勉強しなかったので、2022年の春にスイスに来たときのレベルはB2以下になっていました。

ドイツ語レベルの低下は自覚していましたが、B2の授業を再度受けたくなかったので
C1のIntensiveコースのグループレッスン(週3×8)を2か月間受講することにしました。

勿論、授業についていくのは大変でしたし、ドイツ語はB2-→B2+に上がっただけでした。
つまりC1のIntensiveコースを修了しても、C1のテストを受けるには程遠いレベルでした。

1.2. 仕事でSprechenHörenが上達

ドイツ語コースを終えて8月からZürichにある会社で働き始めました。

職場ではスイス人の上司や同僚と話すときは高ドイツ語ですが、特に上司の話すドイツ語は早口なので、自然とリスニング力が鍛えられました。

また自分がゆっくり説明してて話を遮られるのが嫌だったのと、上司の早口に影響されたことで、テキパキと話す習慣がつきました。
つまりスピーキング力も鍛えられました。

このような感じで4か月間働いて仕事に慣れてきました。そして新しいことを挑戦したいと思い、C1の試験を受けることを決めました。 

1.3. Goetheかtelcの選択

受けるテストをGoetheかtelcで迷ったので語学学校の人に相談しました。

すると2つとも基本的にレベルは変わらないが、telcの方がGoetheよりも少し簡単と言われることが多いと教えてもらいました。
本屋で2つの問題形式を見比べたところ、telcの問題形式の方が自分に合っていると感じたので、telcにしました。
そして将来大学院に通いたくなった場合のことを考えて、telc C1 Deutsch Hochschuleに決めました。

1.4. 各科目ごとのレベル

試験勉強を始めた当時のドイツ語レベルは全体としてB2+くらいでした。
B2とC1の真ん中というよりも、B2寄りのB2+だったと思います。

Lesen

長文読解は分からない単語が多かったので辞書を引いてばかりでした。
読解力が不足していたことから、意味を調べても概要が大まかに掴めるか掴めないかくらいの理解度でした。

Hören

職場で早口の上司に自然と鍛えられていたので、そこまで不安はありませんでした。

Schreiben

4年前に受けたtelc B2のスコアは45点中15点だったくらい、正しいドイツ語の名詞の性や形容詞語尾変化が使えないレベルでした。
語彙力もなかったので簡単な単語を使ってしか書くことができませんでした。

Sprechen

仕事のお陰で話すこと自体には随分慣れてましたが、簡単な単語を使ってばかりでした。

以上の通り、テスト勉強開始時のドイツ語力を総合的にみるとC1の合格には程遠いレベルでした。
このことからテスト勉強期間を4か月と見積もって2022年3月に受験することを決めました。
(telcの場合は遅くても1か月前まで申し込みができますが、敢えてテストの2か月前に申し込みをして自分を追い込むようにしました。)

2. テスト勉強開始

2.1. 個人レッスンを活用

LesenとHörenは自分で勉強できますがSchreibenとSprechenは自習だと効率が悪く限界があると考えました。
そこで自分の苦手な部分だけ勉強できるように、ドイツ語のプライベートレッスンを申し込みました。

C1のIntensiveでお世話になった先生は分かりやすく、スピード感があり自分に合っていました。
このことから同じ先生の授業を指名して週1時間×12週間分申し込みました。

授業料は時給換算して比較すると、自分の給料の3倍以上もの額だったので、決して安くはありませんでした。
しかしその分毎回気を引き締めて受けることができました。

毎週授業でやった内容は主に以下の4項目でした。

2.1.1. Sprechen Module1A

テキストや問題集に載っているテーマを使ってスピーチを行います。
スピーチについて先生からの質問に答え(質疑応答も試験の一部)ました。

2.1.2. Sprechen Module1B

先生がするスピーチの内容を要約(相手のスピーチ内容の要約も試験の一部)し、質問をする練習をしました。

2.1.3. Sprechen Module2

テキストや問題集に載っているテーマを使って先生とディスカッションをしました。

この課題で話し合うテーマは抽象的な内容のものが多いです。
このことから抽象的なものを自分なりに理解して相手に説明する練習が必要でした。

2.1.4. Schreiben

Schreibenの課題を提出して添削していただきました。

課題を授業の数日前までに書き終わらせて文章のスキャンを事前に先生に送ったので、授業内で数日前に書いた内容の添削を受け取れました。

この方法は2つの利点があります。

  1. 自分が書いた内容がまだ頭の中に残っている。
  2. 授業でいただいたフィードバックを活かして次週に向けて文章を書くことができ、次の授業で課題のフィードバックを早速受けることができる。

できるだけ効率的に勉強できるように、先生に相談してこの方法に切り替えていただきました。

2.1.5. 問題で分からない部分

先生が授業で分からない問題について聞きたい場合は、事前に問題の写真を送るように連絡先を教えてくださいました。

解説を授業前に準備してくださったので、授業で解説をスムーズに聞くことができました。

私の先生はとても面倒見が良い方でした。
個人レッスンだったこともありますが、多くの場面で柔軟に対応していただけたので、とても感謝しています。

2.2. 勉強内容とドイツ語の変化

試験勉強を始めてから試験本番までの勉強内容やドイツ語レベルの変化についてお話します。

何度も説明した通り、私が試験勉強を始めた時点のドイツ語のレベルはC1の合格から程遠かったです。

また心配性で多くの問題数をこなさないと不安になってしまうタイプだったことから、多くの時間を勉強に割きました。

このことから、既にC1の合格に近い人は私の勉強内容を読んで決して驚かないでください。
またC1から程遠い人は私のブログを読んで勉強計画を立てる参考にしていただければと思います。

勉強の時に使った本を一部紹介していますが、本の詳細は次回の記事で紹介予定なので、ここでは簡潔にしておきます。

2.2.1. 試験3か月前

自分のレベルを知るためにテスト形式の問題が練習できる本(模擬テストの本ではない)Prüfungstraining telc Deutsch C1 Hochschuleを解きました。

特にリーディングは時間以内に解き終えることができず、また正答率は半分も行きませんでした。合格には程遠いレベルであることを痛感しました。

語彙力のアップを緊急課題としてとりあえず家にあったテキストDeutsch als Fremdsprache Übung zum Wortschatz der deutschen Schriftsprache  をやりました。

同時にC1 Intensivクラスで使った教科書を1から読み直して、分からない単語をひたすら書き出して覚えるように進めました。

単語の記憶を定着させるために、毎日勉強を始める時は、前日の復習から始めるようにしました。

ドイツ語の授業でSchreibenの課題を書き始めましたが、辞書を使いながら2時間かけて書くのがやっとでした。

先生と話し合った結果、最初のうちは辞書を使いながら書くことにしました。

そして徐々に辞書を使う回数を減らして、試験1か月前までに辞書を使わずに書けるようになることを目標にしました。

2.2.2. 試験2か月前

Intensivクラスの教科書と家にあったテキストDeutsch als Fremdsprache Übung zum Wortschatz der deutschen Schriftsprache を最後までやり終えました。

しかしまだ語彙力の不足を感じたので、別の本Wortschatzübungen für Fortgeschrittene UNI? SICHER! 3 (B2-C1-C2)を購入して解き始めました。

Schreibenに関しては、先生と相談しながらどのテーマにも使えるひな型を作成し、ひな型に沿って文章を書き始めるようになりました。

また定冠詞や形容詞語尾変化のミスが多いことを指摘されたので、文章を書くときは毎回名詞と形容詞が出てくる度に表を見ながら書く練習をしました。

2.2.3. 試験1か月前

模擬試験のリーディング問題を試しに2か月ぶりに解いたところ、時間以内に解くことができました。
正答率はギリギリ6割を超えるレベルまでに上達していました。

しかし試験には万全の準備をして臨みたかったので、引き続き問題を解いていこうと思いました。

今振り返るとこの時点でテストを受けたら運が良ければギリギリ合格できるレベルだったと思います。

今まで放置していたHörenですが、ある日Hörenも練習をしなければならないと気づきました。
最初の制限時間内で素早く選択肢を読み、音声を聞きながら選択肢を選ぶことに慣れていないと気づいたからです。
急いでHörenの本Training Hörverstehen (incl. MP3-CD) UNI? SICHER! 2 (B2-C1-C2)を購入して練習し始めました。

またIntensivクラスの教科書に書いてある語彙を定着させたかったので、2周目を始めました。

更に新しい文章を読む練習をしたかったので、前に間違えて買ってしまったWissenschaftsdeutsch NEU UNI? SICHER! 1 (B2-C1-C2)をやりはじめました。

Schreibenはひな型に沿って書き始めてから構成が良くなって内容が明確になってきた、また名詞の性や形容詞語尾変化のミスが減ってきたと先生から評価をいただきました。

辞書を引く回数は1課題あたり3~4語くらいに減り、制限時間の70分以内ギリギリで書くことができるようになりました。

Sprechenでは、できるだけ新しく習ったC1レベルの語彙を使って話すように練習し始めました。

2.2.4. 試験0か月前

模擬試験を少しずつ解きながらも、2月に買った本を終わらせました。

試験1か月前には模擬試験の正答率が毎回6割を超えるようになり、自信がついてきました。

テストに対して少し余裕が出てきたこともあり、特に最後の1か月はモチベーションを保つのが大変でした。

読解力を上げる為に購入した本のほとんどを終えてしまい、良さそうな本が見つからなかったので、携帯のアプリでSRFのニュースを読み始めました。
すると、今まで読めなかったニュースがスラスラ読めるようになっていることに気づき、読解力の向上に驚きました。

そして文章の読み方を今までと変えるようにしました。

  • テスト本番を意識して速く読む
  • 分からない単語は調べずに、推測しながら読む

読み終わった後は、何回も見ているけど覚えられていない単語のみを書き出して覚えるようにしました。

そして試験直前に新しい本Einfach zum Studium!を購入してしまいました。

今まで何度かテスト対策によさそうな本をAmazonで探していた時には、なぜか気を留めていませんでした。
しかしその本がtelcが出版しているもので、しかもtelc C1 Hochschule専用に書かれた本だとテスト1週間前に気づいてしまったからです。
当時の私は既に試験に合格できそうなレベルに到達してはいました。
しかしテスト前に解くものがなくて困っていたのと、amazonの評価がとてもよかったので血迷って購入していました。

このことからテスト直前にこの問題集を本気で進めてなんとか7日間で終わらせることができました。

そして最後の2日間はテスト直前用に大切にとっておいた模擬試験を1日2つずつ解いて問題の解き方を再度確認しました。

Schreibenは自分のひな型が頭の中に入ったので、ひな型通りにスムーズに書けるようになりました。
また慣れている単語をできるだけ使いながら、文章を書くことができるようになりました。

60分以内に書き終えることができるようになったので、最後の10分は見直しに使えるようになりました。先生からは文章のレベルが安定してきたと言われました。

SprechenではC1レベルで求められている単語をできるだけ使いながら話せるようになりました。

2.3. 自分の勉強方法を振り返ってみて

2.3.1. 良かったこと
  • 一番最初にテスト形式の問題を解いて自己分析をしたこと
  • 授業で教わる内容と自習できる内容を明確に区別したこと
  • 最初のうちに分からない語彙をひたすら覚えるのに時間をかけたこと
  • 模擬試験の本が少ないので、テスト直前まで模擬試験を残しておいたこと
2.3.2. 後悔していること
  • ちゃんとリサーチをして早い段階でEinfach zum Studium!の本に気づくべきだったこと

長くなりましたが、以上が私の4か月間の勉強内容でした。

それぞれに合った勉強法があるので私の勉強法が全員に合うとは限りませんが、是非テストを受ける予定の人は参考にしてみてください。

次のドイツ語に関する記事では、私が試験勉強で使った本を詳しく紹介していく予定です。

ドイツ語に関する記事のみを見たい場合はこちらからアクセスしてみてください。

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