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【telc C1 Hochschule】Lesen Teil 3 攻略法

前回はLesen Teil 2の攻略方法 を説明しました。
今回はTeil3の解説をしようと思いましたが、先に答えを選ぶ基準について説明したいので、本記事では攻略方法を説明します。

  1. telc C1 Hochschule 試験の概要
  2. 問題形式と簡単なアドバイス
  3. テストに向けた4か月間の勉強内容とレベルの変化
  4. 使った問題集とレビュー(1/2)
  5. 使った問題集とレビュー(2/2)←読解の勉強方法を紹介!
  6. Lesen(読解)Lesen Teil 1 解説
  7. Lesen(読解)Lesen Teil 1 攻略法
  8. Lesen(読解)Lesen Teil 2 解説
  9. Lesen(読解)Lesen Teil 2 攻略法
  10. Lesen(読解)Lesen Teil 3 攻略法←今回の内容!
  11. Lesen(読解)Lesen Teil 3 解説←次回の内容!

1. 問題の解く手順

Teil3は、本文に対する各問はでrichtig (+)「本文に一致している」、falsch (–)「本文に合致していない」nicht im Text enthalten (x)「本文に記載されていない」の3つの選択肢から選びます。
また、1番最後にある問題は、正しい題名を選ぶものです。

1.1. 問いをスキャニング

本文を読み始める前に問い(13~24)をスキャニングします。

本文を読み始める前に問いをスキャニングすることによって、本文の大まかな内容を想像することができるからです。

スキャニングとは、がっつり読むことでなく、「サラッと目を通すこと」です。
最初に問いをがっつり読んで内容を頭の中に入れてしまうと、その後に本文を読んで問いに答える際、問いには書かれていて本文に書かれていない内容を、本文内にあるものと勘違いしてしまう可能性があるからです。

しかし、最後の題名を選ぶ問題の選択肢は3つともガッツリ読んでも良いと思います。
どれも本文で重要な語として出てくるものばかりだからです。

もし時間に余裕がない場合は題名の3つだけ読んで文章を読み始めるのも良いです。

1.2. 本文を読む

本文で書かれている内容と同じ順番で問いが書かれていることから、本文を読みながら問いを解きましょう。

問いをスキャニングした後は、本文を読み始める際に、まず1つ目の問いを読んで、内容を頭に入れます。
本文を読み始めて問いの内容が書かれている部分に到達したら、そこでいったんストップします。
問いを再度読み直し、本文と書かれている内容をじっくり比較して正誤判断します。
その際には本文の該当箇所に線を引くか☆をつけて、後で見直しやすいように問題番号を書いておくと良いです。
また問いの答えが(-)や(x)になったものは、合致しない部分に線を引いておくと、後で見直すときになぜその答えを選んだかをいちいち思い出さなくていいので、素早く確認できます。

問いの内容が本文で見当たらない場合は「該当箇所を見逃した」か「本文に記載がない」の2通りが考えられます。

長い間読み進めても出てこないなと思ったら、その際は気にせずに、まずは飛ばして次の問いを読んで、解き進めましょう。

本文を全部読み終わった後、問いの該当箇所が見つからなかったものの答えをもう一度探します。
見つからなかった問いの1つ前と後ろの間を読み直して、内容を探します。
(答えが書いてある箇所を本文にメモしておくと、このような時に便利です。)

1.3. 題名を選ぶ

題名は一見どれも正しく見えるので、消去法で選んだ方が確実です。

どれも本文で出てきた語を用いた題名が選択肢にあるので、内容をもう一度振り返り本文に書かれている内容ではなく、本文で中心になっている内容を思い出してから選びましょう。

2.問題を解くコツ

私が多くの問題を解いていて身に着けた区別の方法を、これから紹介します。
この基準で考えればすべて正しい答えに導ける保証はできませんが、参考程度に読んでください。

2.1. 3つの選択肢

Teil 3で厄介なのは、B2の時とは異なり、本文に対して「一致する」「一致しない」に加えて「本文に記載されていない」の3項目から選ばなければならないことです。
また、本文では使われていない語を多く使って、問いで言い換えをしていることです。
(本文と同じような表現を用いている問いはない)

つまり以下の2つの区別が重要になります。

・ +と-の区別
どこまでの言い換えを「一致する」と見なして、どこからを「一致しない」と判断するのか
・ -と×区別
どこまでを「一致しない」と見なして、どこからを「本文に記載されていない」と判断するのか

また、本文の細かい部分の理解が問われている問題が多いので、問いを読み直さずに本文の該当箇所を読んだだけで正誤判断をするのは極めて危険です。

本文の該当箇所を見つけたら、もう一度問いを読み直して、本文と問いの内容を細部まで比較しながら答えを選ぶことが大切です。

2.2. +と-の区別

どこまでの言い換えを「一致する」と見なして、どこからを「一致しない」と判断するのかの基準を説明します。

問いは、本文と全く同じ表現や語を用いて書いているわけではないので、本文と「完全に一致しない」ことを理由に「一致しない」を選択すると不正解になってしまいます。

もし「一致する」と「一致しない」で迷ってしまった場合は、以下に紹介する基準で考えると分かりやすくなるかもしれません。

①本文と比べて逆の意味になっていないか
②本文と比べて程度が大幅に変わっていないか(大袈裟に書かれていないか)

そして+の確証が欲しい時には、
③問題文にnichtを付け加えて、ちゃんと本文と矛盾する内容になるか

①本文と比べて逆の意味になっていないか

以下の文章を例に考えてみます。

本文「ベルリンは過去30年で転出者の数が転入者を下回った」(増えた)
問い「ベルリンの人口が過去30年で減少した

転出者が転入者を下回るということは、ベルリンを出て行った数よりも入ってきた数が多いので人口が増えたのかと想像がつきます。

「①本文と比べて逆の意味になっていないか」の基準で考えると、本文では増加したのに問題文では減少した逆の意味になっているので、これは「一致しない(-)」であることが分かります。

②本文と比べて程度が大幅に変わっていないか

以下の文章を例に考えてみます。

本文「彼の案には賛成者数が反対者数よりも若干多かった

問い「参加者数のほぼ全員が彼の意見に賛成した

このような内容の場合、本文も問題文も「賛成者が反対者よりも多かった」という部分は共通していますが、賛成者数の度合いが異なることが分かります。

極端な数字で例えてみると、

「賛成者数が反対者数よりも若干多かった」=51:49
「参加者数のほぼ全員が彼の意見に賛成した」=99:1 という感じです。

つまり、本文に比べて問いの内容は、程度が大きく変わっているのでこれは「一致しない」に当てはめることができます。

③(+の確信が欲しいとき)問いに"nicht"をつけて読んでみる

中には本文の内容が問いで言い換えられすぎて、選択に困るような意地悪な問題もあります。
少し複雑ですが、本当に-ではなく+だという確信が欲しい場合に使える方法です。

本文「ベルリンは過去30年で転出者の数が転入者を下回った」(増えた)
問い「2022年のドイツの首都の人口は、1992年の時に比べて増加した」

問いに"nicht"を付けて読んでみます。
「2022年のドイツの首都の人口は、1992年の時に比べてnicht 増加した→減少した」つまり、nichtをつけると人口が減少したという内容になります。

問いにnichtを付けて「減少した」とすると、本文の「増えた」内容と矛盾した(反対の意味)内容になってしまうので、やはり-ではなく+に合っているだろうと確信できます。

2.3. -と×の区別

どこまでを「一致しない」と見なして、どこからを「本文に記載されていない」と判断するのかの区別方法について紹介します。

「本文に記載されていない」といっていても、結局は似たような内容が本文に書かれていることから、「一致しない」とを見分けるのが難しいのです。
ここでの見分ける基準は「本文と内容を一致させるのに、軽い修正で済むか済まないか」です。
つまり、問題文が本文と一致しない度合で判断をするのです。

・-の判断基準
問題文の1~2つの単語を言い換えるだけや、単に逆の意味になっているだけ、またどこかにnichtを付け加えるだけの軽い修正で済む=一部修正で済むもの(私はこれを救いようのある間違えと名付けています笑)

・×の判断基準
問題文の2語以上の大部分を修正しなければならない
(私はこれを「救いようのな間違え」と名付けています笑)
例えば、問いの主語と動詞が本文に書かれているようなものでも、それ以外の大部分が本文と合わない場合は大幅な修正が必要であることから×になります。

Teil3は問題形式が特殊なことから、何度も問題を解いて正しい選択肢を選ぶ感覚に慣れていくしかないと思います。
また問題を解いた後は数日後かに問題を見直して、答えになる根拠の部分を辿りながら再確認することによって、答えを選ぶまでの手順に慣れることができます。

2.4. 極端な表現に注意

中には問いで極端な表現が使われているものがあります。
このようなものは「一致しない」の問いにするために、本文の内容を極端にしているだけの可能性があるので、ラッキー問題かもしれません。
以下のような表現が問いに出てきたら注目して、程度が本文と変わっていないか確認しましょう。

2.4.1. 否定

問いで"keine""nichts","nie","niemals","keineswegs"など「1つもない/1度もない」のような表現で書かれているものを指します。
このような語を見つけた場合は、本文を確認して本当に1つもないか、"wenig"や"nicht so viel"などと書かれていないかを確認します。

2.4.2. 形容詞

問いで"alle","jeder","manche"など「全員」や「多くの人」などの表現で書かれているものを指します。
このような語を見つけた場合は、本文を確認して本当に全員や大人数を指して説明しているのか、"einige"などと書かれていないかを確認します。

また問いに"selbstverständlich", "offensichtlich", "klar"や"deutlich"など「明らかだ」と強調している部分にも注意です。
このような語が本文で"möglich"や"vielleicht","können"などの程度を弱める表現で書かれている場合は、本文と一致していないことになるからです。

3. 自習でのコツ

3.1. 不一致部分をマーク

問題の解き方でも不一致部分には印をつけるように説明しましたが、家で問題を解くときも是非(-)や(x)になったものは、根拠の部分に印をつけておくようにしてください。

答え合わせをして間違っていた場合、解説を読んで間違えた原因を分析できるようにするためです。
Teil3で間違える場合、以下の2つの原因が考えられます。

A. 本文や問いがちゃんと読めていなかった
B. 本文や問いが読めていたのに、正しい選択肢が選べていなかった

A.の場合は、読解力が不足していることから、読解の練習が必要です。

B.の場合は、3つの選択肢の違いをちゃんと理解して、正しい選択肢の選び方を身に着ける必要があります。
特にこのTeil3の問題は、3つの選択肢から選ぶという特殊な問題形式であることから、文章がちゃんと読めても、3つの判断基準が身についていないと、正しい答えが選べないことがあるからです。

以上のように、答えが間違っている場合は、自分がAとBのどちらの理由で間違えたのかを分析し、それに応じて勉強計画を立てる必要があります。

3.2. 復習方法

私は問題集を解いていて、解説を読んでもイマイチ答えの理由に納得できない場面もありました。
これはもうしょうがないです・・・。
しかし実際のテストは、問題集に比べて選択肢が選びやすく感じたので、1つの問題あたり1個か2個くらい納得ができないものがあっても気にしなくて大丈夫です。

このことから、解説を何度も読んでもどうしても理解できないものは潔く諦めて、復習する際は理解して納得した問いのみを読み直して、答えを導くまでの手順を確認するので十分だと思います。

 

次の記事では実際に今回説明した基準で、Übungstest 1のTeil3の問題を解きながら解説していきます。

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