Grüezi!スイスのドイツ語圏から発信中!

21年春に移住。在住歴はまだ浅いですが、好奇心旺盛な私の紹介するスイスワールドをお楽しみください!

【海外就労】スイス(独)で働くアドバイス

これまでのスイスで働く日本人についてインタビューをした内容について書いてきました。

1.スイスで働く日本人をインタビュー1
日本食レストランのキッチンとホール、日本食材店)
2.スイスで働く日本人をインタビュー2
外資企業のスイス支社に社内転籍)
3.スイスで働く日本人をインタビュー3
日系企業のスイス支社、就活に必要な書類)

 

この地で約1年間働いてきた私ですが、今回はスイスで働き始める前に事前に知っておくと便利な内容をまとめてみました。
以下で紹介する内容は国や業界、職場、個人によって違う可能性がありますので参考程度にしてください。

1. 基本的な情報

1.1. 職場内のdu/Sieの使い分け

日本のように上の人には必ず敬語で話したり、敬称を付けるのとは異なり、スイスでは職場によっては上司だけでなく社長などとも"du"で会話をする場合があります。
これは実際に職場で働き始めてからしか分からないので、最初は"Sie"を使って相手から「duで話して良いよ」と言われるまで待っているのが吉です。

私の場合は、働き始める前に契約書の関係で会社を訪問した際に、「うちの職場は、お互い下の名前で呼び、duを使うが問題ないか?」と聞かれました。
それからは上司であろうと下の名前で呼びduで会話をしています。

1.2. 電話

電話の相手によって、会話の流れは変わってきますが、基本的な流れを知っておくと慌てずに済みます。

1.2.1. 電話の応対

電話の応対方法は様々ですが、私は電話に出る時は"社名+ラストネーム+Grüezi/Guten Tag"と言っています。
すると、相手が自分の名前と会社名を言いますので、そしたら"GrüeziやGuten Tag"などと答えると、相手は要件を言い始めます。
中には自分の名前を言った後にそのまま要件を言い始める人もいます。

自分の管轄外の内容であれば、名前と会社名をメモして"Einen Moment bitte."と言って担当者に繋ぐようにします。
もし相手の名前がうまく聞き取れなかった場合は"Darf ich Ihren Name noch mals haben?"や"Buschtabieren Sie bitte?"などと言って聞き直します。
綴りまで細かく分かっていなくても、名前を聞こえたままカタカナで書いて、そのまま会社名と一緒に読み上げると分かってくれることもありますので、そこまで気を張らなくて大丈夫です。最終手段として、相手の名前が分からなくても「あなた宛ての電話が来ている」と言って、電話を引き継ぐ方法もあります笑

スイス国内からの電話によってはスイスドイツ語で話されることもありますが、そのような時は"Könnten Sie bitte auf Hochdeutsch?"と言えば高ドイツ語に切り替えて話してくれるので慌てなくて大丈夫です。

中には自分の会社とは関係のない営業の電話が来ることもあります。
最初の方は区別がつかないので、他の人に回すことになると思いますが、何度も出ていると自分でそのままお断りしていい電話の区別がつくようになります。

1.2.2. 電話のかけ方

まず電話をかけて相手が出たら"Ich bin ラストネーム von 会社名, Grüezi/ Guten Tag."と言います。
そうすると相手は"Grüezi/Guten Tag"と返してきます。
(相手が黙っていたらそのまま続けて話します)

電話を出た相手が自分が話したい相手であった場合、"Ich habe Ihnen wegen...angerufen./ Ich habe eine Frage wegen..."などと簡潔に目的を伝えて本題に移るとその後にスムーズに会話ができます。
電話を出た相手の名前がうまく聞き取れなかったり、他の人が出た場合は"Ich würde gerne mit Frau/ Herr sprechen./Ich suche Frau/Herr XX."と言うと、"Das bin ich"と答えてきたり、担当者に繋いでくれます。

日本語で電話をする時も同じですが、私は電話する前には必ず注文番号や該当のメールの日時など、相手が確認しやすいものを準備するようにしています。

1.3. メール

普段仕事でメールを書くときによく使う表現や語をまとめてみました。

1.3.1. Sehr geehrte Damen und Herren

英語でいう"Dear Sir or Madam"のドイツ語版です。
ドイツ語の場合は"Damen"が前に来ます。
会社や部署のアドレスなど、受信者が不特定多数のメールアドレスに送る際は、このような語を宛名に書きます。

1.3.2. Sehr geehrte Frau/Herr

初めてメールを送る相手には、この宛名を使っておけば間違いないです。
もし相手がその後に"Frau/Herr ラストネーム"で返事を送ってきたら、私も同じように、"Frau/Herr ラストネーム"で返事を書きます。

1.3.3. (Guten morgen/ Hallo)Frau/Herr ラストネーム

英語だと"Dear ファーストネーム"で書くのが一般的ですが、ドイツ語の場合はFrau/Herrの後はラストネームです。

名前の前にGuten morgenやHalloなどを付けることも可能です。
名前だけ見て性別の判断がつかない場合は、その人のファーストネームをグーグルの画像検索で調べて確認します。

例えば"Markus"という名前をグーグルの画像検索で調べると男性の写真が沢山出てきますので、男性の名前だと分かります。

1.3.4. Liebe/ Lieber/ Guten Tag/ Hallo ファーストネーム

社内や距離が近い取引先と連絡するときはこのような書き方をします。
大体このような宛名の書き方をすると、"Sie"ではなく"du"を使ってやりとりをすることが多いですが、相手の出方を確認してからにしましょう。

1.3.5. Vielen Dank für Ihre Rückmeldung.

英語でいう"Thank you for your reply."のドイツ語版です。

Vielen Dank für Ihre schnelle Rückmeldung.と"schnell"を付け加えることもできます。

もっとカジュアルな表現として"Danke für Ihre Mail."もありあます。

1.3.6. Entschuldigen Sie bitte meine späte Rückmeldung.

英語で言う"Sorry for late replay."のもっと丁寧な言い方をドイツ語でしたものです。
日本人と比べて、こっちの人はすぐには謝らないので、相手のメールを返信するのを忘れて1週間以上たってしまったもののみに使うくらいの感覚で良いかと思います。

別の言い方として"Wir bitte um Entschuldigung für die späte Antwort."もあります。

1.3.7. Vielen Dank für Ihre prompte Erledigung.

日本語でいう「迅速に対応していただきありがとうございます」のような感覚で使えます。

1.3.8. wie telephonisch besprochen

英語で言う"as discussed on the phone"のドイツ語版です。
事前に電話で話し合った内容について、メールで書く時に文頭につけます。
また"wie besprochen"だけでも通じます。

例文:"Wie telephonisch besprochen, erhalten Sie das Dokument gleich."

1.3.9. Anbei finden Sie...

英語でいう"Please find the attached..."のドイツ語バージョンです。
相手に添付書類を送る場合、このような表現を使います。
また"Im Anhang finden Sie..."など別の言い方もあります。

例文:Anbei finden Sie eine Rechnug Ihrer Bestellung XXX."

1.3.10. angehängt

添付した資料について言及する場合は、"anhängen"の過去分詞である"angehängt"(動詞の形容詞化)という語を使って表現します。

例文:"In der angehängte Liste erfahren Sie alle benötigte Informationen."

1.3.11. Vielen Dank im Voraus

日本語で文章の最後によくつける「どうぞよろしくお願いいたします。」のような感覚で、Freundliche Grüsseの前に使うことができます。

1.3.12. Freundliche Grüsse

英語でいう"Best regards"のドイツ語版です。
私は毎回書くのが面倒なので、ひな型に挿入しています。
英語でもメールを書くようであれば"Freundliche Grüsse/ Best Regards"などとひな型に入れておくと便利です。

2. 知っていると便利な表現

私がよく職場で使う/目にするフレーズをまとめてみました。
業界や職場によって内容は異なるかもしれませんが、参考にしてみてください。

2.1. 表現方法

2.1.1. 何でもかんでも謝らない

スイスやドイツで生活していると、つい日本人の感覚でいて、相手がミスをしても謝ってくれなくて腹が立つことがあると思います。
そうなのです、こちらの世界では何でもかんでも謝らなくて良いのですし、すぐに非を認める必要はありません。

しかし重要な事態が起きたり、自分の原因で相手が大きな損害を被ったり大きな迷惑をかけてしまった場合は謝る方が無難です。

2.1.2. 自分のメンツを潰さないように

ドイツ語では、以下にのように"ich"や"wir"を使わないで謝ることができます。
相手に謝るにしても、自分のメンツを潰さないように"ich"などの語はできるだけ使わないようにしましょう。

"Entschuldigung."
"Entschuldigen Sie bitte."
"Es tut mir so leid."

2.1.3. あまり"ich"は使わない

特にトラブルが起きた時などあまりよくない内容を書く場合は、"ich"や"mein Kollegen"などの主語(犯人)を使って能動態でメールを書きません。
内容を主語にして受動態で書くことにより、中立的な内容にします。

例えば自分がシステムに誤ったデータを入力してしまったことを外部に説明する際には、"ich"(自分)が引き起こしたことを明確にする必要はなく、以下のように書きます。

△"Ich habe eine falsche Datei eingetragen."
   ↓
◎"Eine falsche Datei wurde eingetragen."

どうしても主語に"ich"を使わなければならない場合は自分(ich)に限定するのではなく、"wir"(この会社で働く私たち)を用いて中立的な表現にします。

例文:"Wir haben es gemerkt, dass eine falsche Datei eingetragen wurde."

2.1.4. 中立的な表現

先ほどの「できるだけ謝らない」や「あまり"ich"は使わない」の内容と関連しますが、不確実な内容に関しては、断定せずにぼかして中立的な表現をすることが大切です。

相手によっては「あの時にこう言ったのに約束が守られてない」「約束の期日に間に合わなかったから割引をしてほしい」などと後から面倒なことを言ってくる人もいるからです。
また中にはKönnen Sie garantieren/ gewährleisten?"などと保証を求めてくる人もいますが、このような内容のメールが送られてきた際には上司と内容を相談しながら返信する必要があります。

しかし、このような表現を乱用していると相手からの信頼を失ってしまう可能性があるので、必要な時のみに限定しましょう。

他人からの情報

"Wir werden informiert, dass"
"Wir haben erfahren, dass"
"Gemäss/Nach 3格"

不確実な情報

"Wir nehmen an, dass"
"Es ist vorgesehen, dass"
"Erfahrungsgemäss"

2.2. 名詞

2.2.1. KW

日程について、カレンダーウィークを基準に話し合うことがあります。
英語では"CW"と表記しますが、ドイツ語では"KW"(die Kalenderwoche)と表記します。

例文:"Wollen wir ein Meeting in KW 25 durchführen?"

2.3. 動詞

2.3.1. zurückkommen

英語で"We will come back to you for further information."などと表現したいときに使うことができる動詞です。"zurückkommen"は分離動詞です。
例文:"Sobald wir weitere Informationen haben, kommen wir auf Sie zurück."

2.3.2. annehmen

自分の推測する内容を伝える場合、"annehmen"という語を使って表現することができます。 
"Ich glaube,","Ich finde,""Ich denke,"よりもより畏まった表現で、個人の意見と言うよりは中立的な描写になります。
annehmenは分離動詞です。

例文:"Ich nehme an, dass der Kunde mit unserer Leistung nicht zufrieden ist."

2.3.3. zukommen lassen

相手に何か添付ファイルなどを送ってほしい場合、"senden"ではなく"zukommen lassen"という語を使って表現すると、より畏まった表現になります。

例文:"Bitte angehängtes Formular ausfüllen und uns zukommen lassen."

2.3.4. garantieren/ gewährleisten

このような語が取引先からのメールに含まれていたら、返信する際には注意が必要です。

"Können Sie garantieren/ gewährleisten?"と聞かれて"Ja"と答えた後、実際に確認した内容が実現しなかった場合に、相手から責められる可能性があるからです。
責められるだけならまだしも、最悪の場合は割引や賠償金を求められたりする可能性もあるかもしれません。
このような内容のメールが来たら、簡単に"Ja"と答えるのではなく、上司や同僚と相談をして返信内容を送りましょう。

私はいつも"Gemäss unserer Spedition wird die Ware morgen zugestellt."などと、"Gemäss"を用いながら情報源を提示して「XXによると・・・」と個人的な見解でなく中立的な内容で回答するようにしています。

2.3.5. abklären

相手に内容を確認したい場合、"abklären"を使って"Können Sie bitte abklären..."と言います。

多くの場合"abklären"は、質問された人が知っている情報をそのまま答えるのではなく、聞かれた側が第三者(他部署や外部委託先)などに問い合わせて答えを準備するような場合に使われます。

例えばインボイスの金額が未入金で、客先の購買に対して既に支払われたか確認してほしい際、このように質問できます。
例文:"Können Sie bitte abklären, ob die Rechnung XXX schon bezahlt wurde?"

このような質問を受けてすぐに返事が出せない場合は、"Wir klären mit der Buchhaltung gleich ab."などと返事をします。

2.3.6. bestätigen

相手に内容を確認したい場合、"bestätigen"を使って"Können Sie bitte bestätigen.."と言います。

多くの場合"bestätigen"は、"abklären"と異なって質問された人が他の人に内容を問い合わせずにそのまま答えられそうな内容に対して使います。
でも実際、聞く側は相手が既に答えを知っているか分からないので、"bestätigen"と言われても実際は"abklären"(他の人に確認する)になることもあります。

例えば購買が取引先の営業に対して、インボイスの価格があっているかを確認する場合はこのように言います。
例文:"Können Sie bitte bestätigen, ob der Preis in der Rechnung stimmt?"

2.3.7. auffallen

何か気になったことを相手に伝える時に、"auffallen"を用いて表現することができます。
"gefallen"と同じように動作主は3格にきます。

例文:Mir ist es aufgefallen, dass er uns heute keinen Bescheid gegeben hat.

2.3.8. meinen

相手の言っていることが理解できない場合"mit 3格 meinen"で質問することができます。

例文:"Was meinen Sie mit der "neue Bestellung"?"

2.4. その他

2.4.1. Gemäss /Nach

質問に答える場合、相手に情報源を伝えても問題ない場合は、できるだけGemäss /Nachを用いて説明します。
これによって相手に情報源が伝えられるのに加えて、個人的な見解でなく中立的な見解ということにできます。

例文:"Gemäss der Spedition werden die Waren morgen zugestellt."

2.4.2. Leider...

良くない内容を伝える前には"Leider"から始めます。
この場合、Leiderの次に来る語は動詞→主語になります。
例文:"Leider haben wir noch keine weitere Nachricht bekommen."

2.4.3. vielleicht, wahrscheinlich

内容の不確実さを伝える場合は、以上のような副詞を用いるようにしましょう。

例文:"Vielleicht wird die Aufgabe noch früher bearbeitet."

2.4.4. anscheinend

不確実な内容を伝える場合、"anscheinend"という副詞を用いて内容が不確実であることを表現することもできます。

vielleichtやwahrscheinlichに比べてより中立的な表現になります。
例文:"Anscheinend hat er noch nicht das Email gelesen."

2.4.5. Dürfen wir fragen, 

英語でいう"May I ask...?"のドイツ語版です。
相手に丁寧なスタイルで質問をする場合は、このような文頭で書き始めましょう。

2.4.6. Dürfen wir Sie bitten, ... zu ...

相手に丁寧なスタイルでお願いする場合は、この言葉から始めます。

3. 働く時に覚えておいてほしいこと

3.1. 間違えを恐れない

ドイツ語で正しい文法や語を使って会話したりメールできるに越したことはないですが、ネイティブでない限り、間違ってしまうことは当然です。
少し綴りが間違っていたり、性が間違っていても読み手は理解できることが多いので、そこまで深く考えすぎないことです。

勿論自信がない場合はグーグルで素早く確認しながらメールを作成する方が良いですが、正しいメールを書くことに時間をかけすぎて仕事が遅くなりすぎないようにも気を付けましょう。

会社が外国人を雇用していること自体、彼らに対して完璧なドイツ語が使えることを求めていませんし、それが仕事において一番重要なわけではありません。

またスイス人やドイツ人が他のヨーロッパ人と英語でメールをやり取りしているのを見ると分かるように、必ずしも彼らが完璧な英語を使えるわけではないのです。
それと同様に、私たちも仕事で完璧なドイツ語を操れる必要はないのです。

但し、相手が怒っていたり、事態が緊急であったり、複雑な内容をメールで説明しなければならない場合は、後で大きな問題にならないようにするためにも、メールを送る前に上司や同僚にチェックしてもらうほうがよいでしょう。

3.2. 語学力のせいにしない

ドイツ語で仕事をしていて、相手の言っていることが理解できなかったり、自分の言っていることが相手に理解されないと、ついつい自分の語学力のせいにしてしまうことがあります。

スイス人(やドイツ人)同士がドイツ語で話していても、お互い勘違いすることもあります。
新しい職場で会社や製品について分かっていない状態で、いくら母国語で説明されても理解できないのは当たり前のことです。
(自分が日本で新しい職場で働き始めた時のことを思い出してみてください)
また、自分のドイツ語力が十分にあっても、相手の説明が不十分であることから、うまく理解できないことも多々あります。

どの場面においても、「相手の言っていることを一度で聞き取り、分からない部分は聞き直さずに自己解釈する」ことが良いのではなく、「分からない時はもう一度聞き返して、内容を正確に理解する」ことが大切になります。

外国人である私たちに対して、最初から気を使ってゆっくり丁寧に話してくれる人もいますが、中にはお構いなしに早口で話してくる人もいます。
そのような場合は"Könnten Sie bitte langsamer sprechen?"と言うとゆっくり話してくれます。
それでも相手が早口で話してくる場合は、その人のドイツ語に慣れるしかないので諦めましょう。

3.3. スイスドイツ語を恐れない

またスイスでスイスドイツ語が理解できないことは決して恥ずかしいことではありません。
スイスには、スイスドイツ語ができずに高ドイツ語で仕事をしているスイス国外から働きに来いている人が沢山います。
自分がスイスドイツ語ができないにも関わらず、相手がスイスドイツ語で話してくる場合は相手が「1.相手がスイスドイツ語が理解できないことを知らない」「2.自分がスイスドイツ語で話していることに気づいていない」のどちらかです。

このことから、相手がスイスドイツ語で話してきて内容が理解できない場合は"Könnten Sie bitte auf Hochdeutsch?"と、高ドイツ語で話してもらうようにお願いしましょう。

3.4. ドイツ語力は自然に上がる

仕事が始まってから最初のうちは分からない単語が多くて困ると思いますが、これは当たり前です。
日本人の新入社員が日本の会社で働き始めても、今までの日常生活や学生生活で聞いたことがない言葉が職場で飛び交っていますし、今までの流れを知らないことから、ちんぷんかんぷんです。
これと同様に私たちは、スイスでの日常生活や語学学校で聞いたことがないような言葉が職場で飛び交っていることを経験します。

しかしルーティンの仕事をこなしていると、頻繁に使う語が分かってきますし、全体の概要が見えてきます。
また上司や同僚それぞれの話し方にも慣れてくるので、理解度は上がってきます。

このことから、仕事を始めて周りの言っていることが分からなくても焦らずに、少しずつ職場に慣れていけば大丈夫です。

3.5. 頼りになるのは記憶ではなくメモ

ドイツ語とは内容がずれますが、私は日本で新入社員研修を受けた時に「何かあったときに一番頼りになるのは自分の記憶ではなくメモ」と言われたことを覚えて、新しい職場で働き始める際は自分の中で徹底しています。

仕事を始めたばかりは、多くの情報に触れることから内容が整理されずに、言われたことをうまく覚えられないことがあります。
その場で頭の中で内容が整理されなかったり、意味が分からなくても、大切だと思ったことはなんでもメモするようにしましょう。
仕事に慣れてきて全容が掴めてきたときに、過去のメモを見返すと理解できることが多いです。

頭の中に残っている記憶は、後になって忘れていたり歪曲されてしまう可能性がありますが、紙に書き留めた内容が勝手に変わることはありません。

このことから、最初の方は教わったことや聞いたことはできるだけメモに残しておくようにして、自分の記憶があいまいな時はメモを読み直して確認するようにしましょう。
また最初の方は仕事を終える前や始める前に、その日や前日のメモの内容を読み直して復習すると、より頭の中が整理されるのでおすすめです。

3.6. 自分に自信を持って

翻訳や通訳業務以外でスイスやドイツの現地企業に採用された場合、それは会社があなたの「経歴」や「経験」を買っているのであって、ドイツ語力を一番に買っている訳ではないと思います。
会社はあなたがレベル相応のドイツ語を使いこなすことよりも、「経歴」や「経験」を職場で活かすことを求めているのです。

海外で初めて就職する方は、仕事が始まる前や始まってからは緊張して色々考えてしまうこともあると思いますが、採用された自分に自信を持って仕事をしてください。

 

スイスでの仕事に関しての記事のみを探したい場合は、こちらから見られるようになっています。

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【telc C1 Hochschule】合計16記事まとめ

私は約4か月の試験勉強を経て、2022年の3月の下旬にtelc C1 Hochschuleの試験を受けて無事に合格することができました。

telcは日本で受けられる試験ではないことや、ドイツ語圏の大学の入学資格に有効なドイツ語の試験は他にも色々あることから、このテストに関する情報があまりインターネットで見つかりませんでした。

また当時は100%仕事をしながらテスト勉強していたことから、とにかく効率を重視した勉強方法と、テスト問題を解くにあたっての戦略を追求していました。

以上のことから、私がテスト勉強にあたって収集した情報や見つけ出した勉強方法、テスト問題を解くにあたってのコツを以下の合計16の記事にまとめてきました。
中にはtelc C1 Hochschuleに限定する内容ではなく、ドイツ語勉強方法全般において役に立つ内容も紹介しています。

1. telc C1 Hochschule概要

最初の2つの記事でテストの概要が掴めるようになっています。

telc C1 Hochschule 試験の概要

・C1のレベル、他の2つのtelc C1テストとの違い、合格基準、受験料、再受験の条件など

問題形式とアドバイス 

・各モジュールのTeilごとの問題形式の説明
・問題の解き方や勉強方法に関するアドバイス

テストに向けた4か月間の勉強内容とレベルの変化

・1か月ごとに変えた勉強方法と各月のドイツ語レベルの変化について
→ドイツ語の試験を控えている全員の人に読んでほしい!
試験当日から今日までを逆算して、時期によって勉強方法を変えることが大切

・個人レッスンの活用方法
→SchreibenとSprechenを強化

2. 問題集

テスト勉強で使った合計で11冊の本について、2つの記事に分けて紹介しています。

使った問題集とレビュー(1/2)

・公式テキスト
Einfach zum Studium!
・模擬テスト本
telc Deutsch C1 Hochschule Prüfung Express
Mit Erfolg zu telc C1 Hochschule
Mit Erfolg zu telc Deutsch C1 KOMPAKT

・テスト練習本
Prüfungstraining telc Deutsch C1 Hochschule
Mit Erfolg zu telc C1 Hochschule Übungsbuch

使った問題集とレビュー(2/2)

・読解力
UNI? SICHER! 1
・リスニング
UNI? SICHER! 2
・Sprachbausteine
Sprachbausteine Deutsch C1
・語彙力
 UNI? SICHER! 3
Deutsch als Fremdsprache Übung zum Wortschatz der deutschen Schriftsprache 

3. Lesen

このテストは特徴的な問題形式いくつかあるため、いくらドイツ語力が十分にあっても問題形式に慣れていないと得点が取れない可能性があります。
このことから、テストを受ける前に各問題の特徴を知り、問題形式に慣れることが重要です。
Lesenは各Teilごとに攻略法を紹介しているのに加えて、Teil 4 Sprachbausteine以外は実際にtelcの公式ホームページに公開されている模擬テストの解説を行っています。

3.1. Lesen Teil 1

Lesen Teil 1 解説

・telcの公式ホームページに公開されている模擬テストの解説

Lesen Teil 1 攻略法

・問題の解くにあたってのコツ
→読解力が不足していても、穴埋め選択問題はキーワードを頼りにして解ける
→穴埋め選択問題でキーになるのは、特に定冠詞と代名詞
接続詞、副詞などのキーワードになりうる語も紹介

3.2. Lesen Teil 2

Lesen Teil 2 解説

・telcの公式ホームページに公開されている模擬テストの解説

Lesen Teil 2 攻略法

・問題の解くにあたってのコツ
→筆者が重要な説明をする前に出す「合図」に気づけるように
→問題によく出てくる20個の例を、それぞれに見られる文の特徴と共に紹介
→文章内に出てくる形容詞も参考にする

3.3. Lesen Teil 3

Lesen Teil 3 攻略法

・問題の解くにあたってのコツと勉強方法
+、-、×の区別方法を具体的に解説
→極端な表現に見られる典型的なダミーの例を紹介
→問題に慣れるための勉強方法を紹介

Lesen Teil 3 解説

→telcの公式ホームページに公開されている模擬テストの解説

3.4. Lesen Teil 4(Sprachbausteine)

Lesen Teil 4 攻略法

・問題の解くにあたってのコツと勉強方法
→自己分析と、苦手分野ごとに克服するための勉強方法を紹介
→答えは選ぶのではなく、思い浮かべる
→ダミーの3パターン

4. Hören

Hören 攻略法

・問題の解くにあたってのコツと勉強方法
→リスニング力に加えて、読解力も大切
→最初の1分または3分間で問題文を効率的に読んで、答えを探しやすくする
→自己分析の方法とそれに合った勉強方法を紹介

5. Schreiben

Schreiben 攻略法

→全てのドイツ語の試験のライティングに悩んでいる人に読んでほしい!
・文章全体の流れ(ひな型を公開)
・実際に私が書いた文章を2つ紹介
・スムーズに書けるための準備ステップ
・テスト対策の勉強方法

6. Sprechen

Sprechen(会話)攻略法

・各Teilごとの問題形式とアドバイス
→自宅で1人でできる練習方法を紹介
→Sprechenの試験を受けるにあたってのコツも紹介

7. 暗記攻略法

全てのドイツ語を勉強している人に読んでほしい記事です。
いくつかのコツを押さえれば単語を覚える速度が格段に速くなります。

leben-ch.hatenablog.com

以上がtelc C1 Hochschulenに関する合計16個の記事のまとめでした。

ドイツ語に関する記事のみを見たい場合はこちらからアクセスしてみてください。

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【ドイツ語勉強】単語を覚えるコツ

多くの日本人のドイツ語学習者の悩みの1つとして、文法は得意でも語彙が苦手なことが挙げられると思います。

ドイツ語学習者が語彙力を強化するために多くの時間を費やすのは当たり前のことです。
単語を勉強するのに近道はなく、地道な努力によってしか覚えられる方法はありません。
しかし工夫次第では記憶に残りやすくしたり、一度に複数の単語を覚えることができます。

今回は、今までのドイツ語を勉強している過程で見つけた自己流の単語を覚えるコツや方法などを紹介していきます。
特にドイツ語を勉強していて、語彙力に悩んでいる方に読んでほしい内容になっています。

1. 語彙との向き合い方

1.1. 単語ノートが手段ではなく目的になっていないか?

語彙力を増やす方法として、分からない単語を調べてノートにまとめるのが一番有名です。

しかし分からない単語を辞書で調べたり、ノートにまとめただけで満足していませんか?
ドラえもんの暗記パンのように、単語を書いたパンを食べるだけで暗記できればいいのですが、現実はそうはいきません。

暗記パン 素材の画像4点|完全無料画像検索のプリ画像💓byGMO

目的は「分からない単語をノートにまとめること」でなく、「分からない単語を覚えられるようになること」です。

つまり語の意味を調べたり、ノートに書き留めるのは手段であって、目的ではないのです。

このことから「分からない単語をノートにまとめているが、単語が覚えられない」というのは、目的に到達せずに手段の部分で止まっている段階の可能性が高いのです。

1.2. 毎日コツコツ

一日に覚えられる量は限られています。

一度に多くの語彙をまとめて覚えようとするのではなく、日々コツコツと勉強していくことが大切です。

理想は毎日ドイツ語を勉強するのを習慣づけられることです。
毎日ドイツ語に触れていると、脳は外国語であるドイツ語を受け入れやすくなるので、新しい単語も記憶に残りやすくなります。

1.3. 短いスパンでの復習で記憶を定着

分からない単語の意味をせっかく調べてノートにまとめても、その後に記憶に残らなかったら、単語にかけた時間が無駄になってしまう可能性があります。
つまり、この時間を無駄にしないためにも、短いスパンで復習して記憶を定着させる必要があります。

せっかく新しい語をノートにまとめても、1週間後など時間を置きすぎてからノートを見直すと多くを既に忘れてしまっていることから、効率的な復習方法ではありません。
勉強した日の寝る前や、遅くても翌日に勉強を始める前に再度単語ノートを見直す方が、学んだばかりの語彙を定着させられる可能性が高いです。

1.4. 意味が日本語で答えられなくても良い

中学校や高校の単語テストでは、単語の意味を書けるようになる為に、日本語の意味ひたすらを覚えたと思います。

このような方法で単語を覚えることもできますが、現地で語学の授業を受ける場合は、和訳する問題もありませんし、日独翻訳家などを目指さない限り、必ずしも単語の正確な日本語の意味を覚えられなくてもいいと思います。

以下のように考えると「単語を覚える」ハードルは下がると思います。

①その単語の意味を日本語で答えられなくても、文章の意味は理解できる
②その単語の意味をなんとなく説明ができる

例えば私は"zu Dativ führen"の意味を日本語で思い出そうとしても、パッと辞書に書いてあるように「結果をもたらす」と答えられません。
ただ「zuの後に出来事の結果が書いてあるんだろうな」と思うくらいです。

例えば以下の例文を読んでみます。

"Die massive Abholzung des Waldes führt zum Ausrottung des Lebewesens."

このドイツ語の文章が、綺麗な日本語に訳せなくても、「大規模な森林伐採が生物の絶滅に繋がる、というような内容」と想像できれば十分だと思います。

1.5. 無視と推測も大切

試験までに全ての単語を覚えられるようになるには、限界があります。
また、読解問題の文章に今のレベルでは知らなくてもいいような難しい単語も含まれていることがあります。

そのような難しい語に関する内容は問いにはならないので、無視すればよいのです。
そのような語にいちいち引っかかって、自分の語彙力不足を嘆いているのはエネルギーの無駄です。

中には最初の内容を、直後の文章で言い換えているものもあります。
最初に簡潔に難しい語を用いた後に、次の文章で詳しく分かりやすい説明するような書き方は珍しくはありません。
このような場合は、前文の意味を問うような問題が出てくる可能性があるので、後文の内容から前文の内容を推測できる必要があります。

2. 具体的な勉強方法

2.1. 文章と一緒に覚える

文章と一緒に覚えると聞くと、語の使い方も一緒に覚えられるという利点があります。
また文章と一緒に覚えるので、単語を単体で覚えるよりも記憶に残りやすいです。

特にB2以降の語は、独和辞典に書いてある日本語の意味だけを覚えていても、実際のドイツ語での使い方が日本語でのコンテクストと異なる場合があるので、Schreibenで誤った使い方をしてしまう可能性があります。

例えば、本来では本や映画の内容に関して使う語"handeln von"を「取り扱う」と日本語の意味だけ覚えているとします。
それで「私のお店は多くの種類の製品を取り扱っています」という文章をドイツ語に訳そうとしても"handeln von"を使うことができません。辞書では「取り扱う」という意味で書かれていても、この文脈では使うことができないからです。

ドイツ語で書くには、例えば一つの方法として"abdecken"を用いて"Unserer Laden deckt verschiede Produkte ab."などと表現することができます。

このことから、新しく習った語を復習する際は、その語のみをピンポイントで見直すのではなく、問題集や教科書に書かれている文章ごと読み直すようにしましょう。

2.2. 教科書に意味を書き込む

私は毎回ノートに書き写す時間が勿体無いと感じたことや、文章を通して単語を覚えたかったことから、分からない単語を見つけた時は教科書にそのまま日本語で意味を書き込んでいました。

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ここで大切なのは、単語のすぐ近くに語の意味を書き込まないことです。
単語のすぐ近くに書き込むと、文章を読み直すときにその意味を見ながら読んでしまうので、覚えられていない語も覚えられたつもりになってしまうからです。
このことから、教科書の端っこに意味を書いてておくと、復習の時に日本語で書いた意味を見ずに語の理解度を確認できます。

もし意味を忘れてしまった場合は、教科書の端っこに書いた意味をチラッと見ればいいので、再度辞書を引いたり単語帳を見直す手間を省けます。
復習の時に思い出せなかった単語は目立つようにマーカーを引いて、2回目の復習の時はマーカーを引いた単語のみ注目して覚えているか確認するようにします。
それでも覚えられていない単語は、別の色でマーカーを引き、その語だけ再度復習するようにします。

教科書に意味を書き込むのは、テストまでに本当に時間がなくて急いで勉強しなければならない場合や、B2以上のレベルの人のみにしかお勧めできません。
ドイツ語を始めたばかりのA1〜A2あたりのレベルの人は、ドイツ語の綴りにも慣れるために単語帳を作成してドイツ語の綴りを書くことに慣れるのが大切だと思うからです。

2.3. 前綴りを活用

ドイツ語には前綴り(Präfix)という大変便利なものがあります。
異なる前綴りが使われている同じ語幹の語を一緒にまとめて勉強することによって、それぞれを結び付けて覚えられるからです。

例えば"stellen"という動詞を見てみると、以下のようにさまざまな前綴りと組み合わさった動詞があることがわかります。

解釈の方法が厳密に合っているかは分かりませんが、前綴りを利用して語彙を増やす際には、以下の解釈方法を参考にしてみてください。

aufstellen
地面の上に置くことによって、設置したり、立てることができる。(aus=上の方へ

abstellen
稼働の状態を遮断することによって、スイッチを切ることができる(ab=遮断
荷物が別のところにある状態から下に向かうことによって、下へ置くことができる(ab=下の方へ

ein/stellen
中に入れることから、雇い入れることができる(ein=中へ

aus/stellen
作品を外に出すことによって、展示することができる(aus=外へ
作成した証明書を外に出すことによって、交付することができる(aus=外へ

vor/stellen
対象物を目の前に出すことによって、紹介することができる(vor=前へ

それぞれの前綴りには複数の意味があり、辞書などで各動詞の前綴りの意味を調べることはできません。
しかし大体の前綴りは、辞書に書いてある内容と動詞の意味を見比べると予測することができます。

もし意味が分からない場合でも、なんとか想像力を膨らませて意味の解釈を考え出し、その語が覚えられればこっちのものです。

将来翻訳家を目指したりドイツ語について研究する予定のある人には、このような雑な方法で勉強するのはおすすめできません。
しかしC1試験に合格するために、とにかく急いで語彙を増やさなければならないのであれば、このような勉強方法でも問題ないと思います。

2.4. 同義語や対義語、派生語と覚える

せっかく新しい語を覚えたのであれば、是非その語と組み合わせて他の語も覚えるようにした方が効率が良いです。
以下の流れで行います。

1.分からない単語を調べる

2.その後から派生している名詞や形容詞、副詞を調べる
→形容詞だったらlich、sam、igなど、名詞ならkeit,やung, などのよく見る接尾辞を付けてみるなどして辞書で調べてみます。

3.類義語や対義語がないか調べる
→類義語はDUDENなどのドイツで意味が書かれている内容を読んで探します。
 和独で日本語の意味から調べる方法もありますが、ドイツ語では同義語ではない可能性もあります
→対義語は例えばeinだったらaus、zuだったらabなど、逆の意味になる前綴りをつけて辞書で調べてみます

例えば"ausschliessen"という動詞から色々な語を調べて図にしてみると、このような感じになります。

f:id:haruka_ch_leben:20220412222947j:image

派生語の意味は全く同じになるわけではありませんが、派生語なので何かしら意味の繋がりはあります。
派生語を見つけた時は、自分で何かしらなぜその意味になるのか「理由をこじつけて」考えてみると思います。

例えば動詞のausnehmen(除外する・例外とする)の派生語であるausnehmend「際立った・並外れた」は「例外とされるほど際立った・並外れた素晴らしいもの」などと想像してみるのです。

類義語の勉強も大切です。
私はhervorragendやauffallend、ausgeprägtなどの単語を辞書で調べると「際立った・並外れた」などと同じような意味が出てきて、鬱陶しく思ったことがあります。
このような場合、よく見る同じ意味や似た意味の単語が出てきたら、類義語群としてまとめておくと良いです。

先ほど「日本語の訳が同じでも、ドイツ語では類義語ではない」「日本語の意味だけ覚えるのは危険」と説明しましたが、スピーキングやライティングで使わないような語であり、リーディングやリスニングで理解する為だけに必要な語であれば、このような覚え方をしても問題ありません。

2.5. エクセル活用

私は語彙力を増やすにあたってエクセルを活用しました。
行に単語、列にSynonym(同義語), Nomen(名詞), Adjektive(形容詞), Verbe(動詞), Adverb(副詞)を書く欄を作ります。

新しい語を習った場合、このエクセルの表に書き込みます。
その場で行の項目を思いついたり、辞書で調べて見つけたら書き込んでいきます。
また、列に書いている同義語や名詞、形容詞、動詞、副詞の中で重要そうな語があったら、1つ下の列にその語を追加して書き込みます。
このように表にまとめていくと頭の中が整理されるという利点もあります。

エクセルを活用した方法は、以下の利点があります。

複数の項目を綺麗にまとめられる
→語と意味だけでなく、例文や対義語、類義語も綺麗にリスト化できる
→後から訂正したり追加するのも簡単

持ち歩き便利
スマホに同期すれば、外出でも空き時間にパッと確認することができる

後で調べやすい
→過去に書き込んだ語を簡単にCtrl+Fで検索して見直すことが可能

2.5.1. うる覚えの語は簡単検索

勉強していて意味がすぐには思いつなかくても、過去に意味を調べてノートに書き込んだ覚えだけあるような語に巡り合ったことはないでしょうか?
そのような時は意味を再度調べればよいですが、私は敢えてエクセルのリストでその語を検索して過去に書いた内容を見るようにしていました。

エクセルのリストで過去に書き込んだ語を見つけると、周りに書いてある語を見ることによって、大体いつ頃にどの本のどのテーマで習った語かも思い出せます。
このことから、教科書に戻ってその語が書かれていた場所を探すのも簡単になります。また調べた後は頭の中で「前に調べたけど忘れてしまった悔しい語」というラベルが貼られて、記憶に残りやすくなります。

2.6. 本に載っている語が全て重要とは限らない

教科書に載っている語を全て覚えていないと、テストで点数が取れないわけではありません。
大切なのは、自分の受けるテストレベルの重要語句を押さえられることです。

教科書の各章を始める前に、まずは各章の最後にある重要語句リストをチェックします。
重要語句リストで分からない単語のみを、片っ端から辞書で調べて、教科書に書き込みます。
章の内容をやりながら、重要語句リストで見た覚えがあってまだ意味が覚えられていない単語があれば、毎回後ろのリストに飛んで意味を確認します。

このような方法によって、重要な語句のみをピンポイントで覚えられるようになります。

2.7. 語の重要度によって理解度を変える

特にテストに向けて急いで語彙を増やさなければならないときには、それぞれの語の重要度によって勉強にかける時間を変えていくのも一つの方法です。

テストに合格することを最優先で勉強している時は、教科書に出てくる全ての語のニュアンスを正確に理解して完璧な文章を書けるのを目標にして勉強をすると、無駄に大変多くの時間と労力を費やしてしまい勿体ないからです。

以下の図は私の感覚ですが、教科書に出てくる語は以下の4つのグループに分類できると考えています。
語がどんどん上の分類に上がっていくにつれて、覚えるのに必要な労力と時間が増えていきます。
これはC1のテスト勉強をしていた私の感覚なので、受けるテストのレベルによって比率は変わってくると思います。

A. 作文できるレベル

ライティングで使う語は、全てが全て今のレベルの教科書で習った言葉を使って書くわけではありません。
今までドイツ語を勉強し始めてから1つ下のレベルまでで習ってきた語に加えて、今のレベルの語で習った語を使って書くからです。
つまり今のレベルの語は、ライティングで頻繁に使えるような語のみ、ニュアンスを正確に理解して正しい活用ができるようになればよいのです。
動詞の場合、語の正確なニュアンスに加えて、過去基本形と過去分詞形、再帰動詞なのか、分離動詞なのか、よくセットで使われる前置詞や名詞などを全て思い出せるようになることが目標となります。

このような語の探し方は・・・
教科書に書かれているライティングの例文を参考にして探す方法や、自分で何度も作文の課題をするうちに使いやすい語を見つけていく方法などがあります。

B. 穴埋め問題レベル

穴埋め問題の中には、語彙の活用方法を問うような問題もあるので、理解度が「C. 意味が分かれば十分なレベル」のままだと解くのには不十分な語もあります。
動詞の場合、語の正確なニュアンスに加えて、過去基本形と過去分詞形、再帰動詞なのか、分離動詞なのか、よくセットで使われる前置詞や名詞などを選べるようになる必要があります。

このような語の探し方は・・・
教科書で何度も見るような語の活用方法を覚えたり、穴埋め問題を沢山解き進めて覚えていく方法などがあります。

C. 意味が分かれば十分なレベル

リーディングやリスニングで出てきたときに、文章を理解するのに支障が出ないレベルで意味が分かれば十分な語です。
またスピーキングやライティングで使う場面があまりなさそうな語を指します。

D. 難しい語なので覚える必要のないレベル

脚注がついている語や、意味が細かすぎる語、または専門性が高すぎる語です。

分類方法とは?

単語の重要度をこの4種類に分けて書いてある本はないので、自分で勉強しながら分類していくようになります。
イメージとしては、勉強の開始時は新しく習った語を全てCに分類して、頻出度やスピーキングやライティングでの活躍度によってBかAに格上げしていきます。

2.8. 新しく習った語はできるだけ使う癖を

分からない語の意味を調べてメモしたりするなどのインプットの勉強法だけではなく、実際に新しく習った語を使って文章を書いたり会話で使ったりしてみるなどの、アウトプットを行うと、覚えられる速度が速くなります。

特にドイツ語の授業で先生が聞いている前や、ドイツ語を直してくれるネイティブと話すときには、できるだけ新しく習ったドイツ語を使って会話する癖をつけてください。

間違っていたらその時点で直してくれますし、「良い表現だね!」や「よくそんな単語知っているね!」などと褒められるとモチベーションが上がりますし、成功体験として記憶に残りやすくなるからです。

3. 最後に

3.1. 語彙強化で全体のドイツ語力アップ

せっかく読解力、ライティング力、リスニング力、スピーキング力がそれぞれ備わっていても、語彙力がないと読解では文章が読めませんし、ライティングとスピーキングでは簡単な語を用いて表現することしかできませんし、リスニングでは言っている意味が理解できなかったりするので、自信を無くしてしまう人が多いと思います。

寧ろ逆の考え方をすると、読解力、ライティング力、リスニング力、スピーキング力が既にある程度ある人は、語彙を増やすだけで一気にドイツ語のレベルを上げることができるということです。

3.2. 日常生活のみでB2~以上の語彙習得は不可

普段ドイツ語を使う環境にいると、徐々に語彙が自然に増えていくことはありますが、日常生活で覚えられる範囲だけだと、B2〜C1レベルに到達することは難しいと思います。
つまりB2〜C1レベルに到達するには、語彙に時間をかけて勉強することは避けられない通り道なのです。

3.3. B1~C1おすすめの本

過去の記事でも紹介しましたが、B1~C1レベル向けの語彙力が強化できる本を2冊紹介します。

A. テーマごと

Uni? Sicher! 3

    

合計約260ページで850グラムの、とても分厚い本で、たっぷりと語彙が勉強できます。

☑26の学問に関するテーマごとに語彙を収録

☑例文を見ながら語彙の勉強ができる

☑語彙を勉強した後には問題演習ができる

B. 書き言葉(Schriftsprache)

Deutsch als Fremdsprache Übung zum Wortschatz der deutschen Schriftsprache 

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新聞やC1レベルの読解問題で使われているSchriftspracheの問題演習ができる本です。

B5より少し小さめのサイズで合計140ページあり、合計11章からなります。
解答は別売りとなっているので、解答の購入も忘れずに。

☑例文と一緒に載っているので、語の使い方も一緒に勉強できる

☑とにかく問題数が多いので、1冊で十分に学べる

3.4. 自分に合う学習法を早く見つける

私を含めて多くのドイツ語学習者は、今まで多くの時間をかけて語彙の勉強をしてきたはずなので、語彙の勉強に時間がかかっているのはあなただけではありません。
また同じ語学学校の授業で見る語彙力の高いヨーロッパ人の生徒の中には、今までの語彙の勉強成果だけではなく、母国語がドイツ語と似ていることから、私たちよりも早く楽に単語が覚えられている人もいると思います。

このことから、周りと比べて自分の語彙不足を感じても落ち込まないでください。
まずは焦らずに効率よく勉強できる方法を探すことが大切です。

人によって単語が覚えやすい方法は様々なので、私の紹介する方法が合わなければ、自分の勉強法を確立すればよいのです。

重要なのは、自分に合う語彙学習法を早い段階で見つけて、効率よく語彙を増やせるようになることです。

私の記事がドイツ語の語彙力で悩んでいる人の役に少しでも立てれば光栄です。

 

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【telc C1 Hochschule】Sprechen 攻略法

【telc C1 Hochschule】Schreiben 攻略法今までtelc C1 HochshuleのLesen, Hören, Schribenの勉強方法や問題を解くときのコツについて説明してきました。

今までのtelc C1 Hochschuleに関する記事:

  1. telc C1 Hochschule 試験の概要
  2. 問題形式と簡単なアドバイス
  3. テストに向けた4か月間の勉強内容とレベルの変化
  4. 使った問題集とレビュー(1/2)
  5. 使った問題集とレビュー(2/2)
  6. Lesen(読解)Lesen Teil 1 解説
  7. Lesen(読解)Lesen Teil 1 攻略法
  8. Lesen(読解)Lesen Teil 2 解説
  9. Lesen(読解)Lesen Teil 2 攻略法
  10. Lesen(読解)Lesen Teil 3 攻略法
  11. Lesen(読解)Lesen Teil 3 解説
  12. Lesen(読解)Lesen Teil 4 攻略法
  13. Hören(聞き取り) 攻略法
  14. Schreiben(論述) 攻略法
  15. Sprechen(会話) 攻略法←今回の内容!

今回は最後のSprechenについて書いていきます。

1. 問題形式

Sprechenの試験は合計で3つのTeilから成ります。
Lesen, Hören, Schreibenの3つの合計点が60%を超えても、Sprechenの部分で60%を超えないと不合格になってしまいますので、注意が必要です。(一定の条件下で再受験可能)

YoutubeにSprechenの試験風景が見られる動画があります。
実際にこの動画の受験生が、どれくらいの得点をとれているのかは分からないので、レベル目安の参考にはなりません。
しかし、本番のテストのイメージを知るためには、一度視聴することをお勧めします。

www.youtube.com

1.1. Teil 1A 3分間スピーチ

2つのテーマの中から1つ選び、問題文に書いてある内容を含めた3分間のスピーチを行います。
スピーチの後にはパートナーからのいくつかの質問に答えます。

1.2. Teil 1B 要約と質疑応答

パートナーのスピーチを聞いて内容を要約します。
その後にスピーチに関する質問をいくつかします。

1.3. Teil 2 パートナーと討論

試験官からその場で偉人の言葉が1つ書いてある紙が渡されます。パートナーとその言葉についてディスカッションします。

2. アドバイス

2.1. Teil 1A 3分間スピーチ

2.1.1. スピーチの構成

スピーチでは、順序立てて分かりやすく話すように心がけていました。

具体的には以下のような流れです。

①最初にテーマを話す

In meiner Präsentation geht es um...
Dabei erzähle ich 2-3 Beispiele...

②例を紹介

Als erstes,
zweitens,

③自分の立場を示す

Meiner Meinung nach...
Vielen Dank für Ihre Aufmerksamkeit.

2.1.2. プレゼンの準備

Sprechenの試験前にプレゼンの準備する際は、以下の部分に気を付けました。

キーワードのみをメモ

文章を書くと、話すときにメモした文章を読み上げてしまうことになるので、文章を書かないようにしました。

メモする内容は、話す内容のキーワードと、必ず使いたいC1相応の難しい語のみです。

最初と最後の1文

しかしプレゼンの最初の1文と最後の1文は、文章を丸ごと書いて用意しておくと良いです。

最初と最後の部分は1番試験官の印象に残りやすいので、ここでビシッと決められると全体の印象が良くなるからです。

2.1.3. 練習方法

Schreibenの時と同様に、毎回使えるようなスピーチのひな型を作成して、それに沿って話せるようにしましょう。
問題にも書いてあるように、プレゼンの時間は3分間です。
短すぎても長すぎても減点の対象になる可能性がありますので、練習の際は時間を測って時間を意識しながら話してみましょう。
また、自分のスピーチを録音して聞き直してみるのも方法の一つです。

2.2. Teil 1B 要約と質疑応答

2.2.1. 要約

スピーチを聞く際は要約の為にメモを取りますが、スピーチを聞きながら質問も考えるようにしましょう。
質問内容もメモをしておくと、後で落ち着いて質疑応答に移れます。

2.2.2. 質疑応答

自分のプレゼンに関する質問に答える際は、できるだけ分かりやすく答えられることが大切です。
まずは質問に対して簡潔に答えてから、その後に理由や詳細を説明することです。

例えば「環境問題に対して、具体的にどのような行動をしているのか?」と聞かれたら、
まずは「私は買い物をする際に特に気を付けている」と簡潔に答えます。
その後に続けて「具体的にはできるだけBioの製品を買うようにしたり、エコバックを持って行き、レジ袋をもらわないようにしている」などと、詳しい内容を後から捕捉します。

2.2.3. 練習方法

要約の練習方法として、Youtubeにあるtelc C1 HochschuleのSprechenの試験の動画を使ってみてください。

2人の受験生がプレゼンをやっているので、その内容を聞きながらメモした後に、口頭で内容のまとめを発表します。
質疑応答用の質問を準備することも、忘れないようにしてください。

2.3. Teil 2 パートナーと討論

2.3.1. 発言を躊躇しない

この課題で見る言葉は抽象的なものが多いことから、自分の間違った解釈を恐れて発言を躊躇しないようにしてください。
積極的に発言をしないと低い評価がつけられてしまいます。
評価基準に「言葉の正しい解釈」は含まれていないので、「自分の思ったことを相手に分かりやすく伝えること」を第一に考えることが大切です。

自分だけが話さなければならないわけではないので、困った際には何かしら自分の意見を言った後に、相手にどう思うのかを聞いてみるのも方法の一つです。

因みに私の場合、受験生が私だけだったので試験官と討論をしました。
渡された言葉の意味が分からなくて、何かしら自分の意見を言いましたが、論破されてしまい困ってしまいました。
その後に"Wie verstehen Sie unter diesem Wort?"と試験官に質問を投げかけたところ、答えを教えていただいたので、その後にその意味について会話を続けましたが、ちゃんと合格点をもらえました。

分からなくてその場で黙ってしまうよりは、このように相手に尋ねる方が良いのではないかと思います。

2.3.2. 相手との会話を心掛ける

自分だけが発言していればよい訳ではなく、相手と自然な会話のキャッチボールができるかも見られます。
このことから、自分の意見を言った後は、相手に"Wie findest du?"や"Stimmst du meiner Meinung zu?"などと相手の意見を聞くようにしましょう。

またその話題についての議論が終わってしまったら、試験官に終わりと言われるまで何かしら新しい質問を相手に投げかけて会話を続けるようにしましょう。

2.3.3. 話を続けるためのネタ

与えられた語の意味についてお互い議論し終わった後は、試験官に止められるまで相手と議論を続ける必要があります。
この際には何かしらテーマと関連した内容について話し合います。

例えばtelcのホームページに掲載されている以下の模擬テストを例に見てみます。

Auf Kinder wirkt das Vorbild, nicht die Kritik.
Heinrich Thiersch, 1817–1885, Theologe

telc C1 Hochschule Übungstest 1

このような場合、以下のような内容について議論することができます。

①この言葉についてどう思うか、賛成か反対か、なぜそう思うのか
②自分の国ではこのテーマがどのように扱われているか
③自分の子供のころの思い出
④(子供がいる場合)自分はこのようなことを子供の前で意識しているか
⑤(子供がいない場合)将来子供ができた場合、具体的にどのようなことに気を付けたいか
⑤自分の周りに、この言葉に合うようなことを経験している人はいるか

質問内容については試験の評価基準に含まれていないので、とにかく相手と会話を続けることを考えて何かしら質問をしていくことが大切です。

以上がSprechenに関する攻略法でした。

 

本記事がtelc C1 Hochschuleに関する最後の内容でした。

私がテスト勉強を始めた時は、周りに同じテストを受ける人がいなく、またネットで勉強方法やコツなどを探してもあまり情報が見つからなかったので、情報収集に大変苦労しました。
また100%仕事をしながらテスト勉強をしていたので、できるだけ効率的な勉強方法と戦略的な問題の解き方を追求するようにしていました。
その中で見つけ出した試験に関する情報や勉強法、問題の解き方が、ぜひ他の人の役に立てばと思いブログで紹介するようにしました。
内容をできるだけ細かく、分かりやすく説明することを心掛けたので、合計で15もの記事になりました。

テスト勉強は自分との闘いなので、とても孤独なものです。
私は冬の時期にヨーロッパでテスト勉強をしていたので、毎日薄暗い天気の中、ドイツ語のテストのことを考えながら、ひたすら勉強をしておりほぼ鬱のような状態になってしまいました。

合格証があることによってドイツ語圏の生活での可能性は必ず広がりますし、テスト勉強を通して身についたドイツ語は必ず日常生活において役に立ちますし自分への自信にも繋がりますので、諦めずに頑張ってください!

私の記事の内容が、将来の受験生の少しでも役に立ちますように。

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【telc C1 Hochschule】Schreiben 攻略法

今までtecl C1 HochschuleのLesenとHörenについて問題を解くコツや勉強方法について書いてきました。

今までのtelc C1 Hochschuleに関する記事:

  1. telc C1 Hochschule 試験の概要
  2. 問題形式と簡単なアドバイス
  3. テストに向けた4か月間の勉強内容とレベルの変化
  4. 使った問題集とレビュー(1/2)
  5. 使った問題集とレビュー(2/2)
  6. Lesen(読解)Lesen Teil 1 解説
  7. Lesen(読解)Lesen Teil 1 攻略法
  8. Lesen(読解)Lesen Teil 2 解説
  9. Lesen(読解)Lesen Teil 2 攻略法
  10. Lesen(読解)Lesen Teil 3 攻略法
  11. Lesen(読解)Lesen Teil 3 解説
  12. Lesen(読解)Lesen Teil 4 攻略法
  13. Hören(聞き取り) 攻略法
  14. Schreiben(論述) 攻略法←今回の内容!

今回はSchreibenのコツや勉強方法について、私が実際に書いた文章をもとに説明していきます。

前置きとして、私の文章の構成や書き方はドイツ語の先生と一緒に考えたものですが、ドイツ語の先生はtelc C1 Hochschuleテストの専門の先生ではありませんでした。
Schreiben単体で合格点の60%以上の点数をもらうことができましたが、実際に自分の文章が実際の試験官にどのように評価されていたかは分かりません。
このことから本記事の内容を保証することはできませんので、ご了承ください。

1. 内容構成

文章を毎回同じ構成で書くことにより、文章構成に慣れることが大切です。

私は毎回以下のような流れで書くようにしていました。

あるテーマに対して賛成意見と反対意見の両方を紹介して最後に自分の意見を書く

1.1. 自己流のひな型

私が何度も文章を書きながら先生と相談して完成させた、自己流のひな型を紹介します。
毎回この流れに沿って文章を書くことによって、自然と順序立った分かりやすい文章を書けるようにしました。

1.1.1. Einleitung

冒頭部分は、読者がテーマの内容に入りやすくする為に書くものです。
例えばテーマの定義を説明したり、ドイツや自分の国での状況を書きます。
Schreibenの評価項目に「信ぴょう性」は含まれていないことから、内容の正確さについては考えなくても問題ないと思います。

例えば以下のような感じで書きます。
◆テーマ「長期休暇中のインターン」◆

質問提起することにより、導入部分から本題へ移りやすくなります。
読者に対して、これからどのような内容がくるのかを伝えることができるからです。

このことから、本文で出てくる賛成意見や反対意見と関連する内容を疑問文で書きます。


文章を全部書き終わった後は、この質問部分が本文の内容とずれていないかを確認するようにします。

1.1.2. Hauptteil

ここから本題に入ります。
この部分ではまだ自分の立場を明確にせず、ただ中立的に「このような理由で賛成する人がいる」「このような理由で反対する人がいる」というような感じで書きます。

賛成の内容と反対の内容の書く順序は自由ですが、私は自分の立場のものを後に書くようにしています。
自分の立場については様々な理由が思いついて書きやすいので、後に書くことによって、文字数が足りなさそうな場合にボリュームを増やしやすいからです。

反対の内容

賛成の内容

1.1.3. Schluss

ここで自分の立場(賛成か反対か)を表明して、理由を書きます。
解答用紙の埋まり具合によっては、最後に「自分は今後こうなってほしい」などの想いを2~3文付け加えて書き終えます。

1.2. 実際の文章

実際に私が先生に添削してもらって完成させた内容をこれから紹介します。

以下のような語をマーカーで塗って目立つようにしてあります。

黄色:毎回必ず使う表現、文章
水色:他の文章でもできれるだけ使うようにしたい表現

1.2.1. テーマ「長期休暇中のインターン

1.2.2. テーマ「高齢者の免許証返納」

2. 文章を書く流れ

2.1. 書き始める前の準備

350語もの長い文章を70分以内に書くことから、集中して書かないと時間が足りなくなってしまいます。

時間を節約するために短時間でパッと考えた後に書きだしてから、やっぱり一貫性がない、または何か違うと思い、既に沢山書いた部分を消して書き直すと、書き直している時間が無駄になるだけでなく、焦り始めて文法やつづりでミスをしてしまう可能性があるので危険です。

最初に時間をかけすぎないで後でつまずくよりは、最初にじっくり時間をかけて自分で書く内容を明確にしてからスタートする方が落ち着いて書けるので、最終的には良い文章を書ける可能性が高くなります。

まずは書く前の準備を以下の手順で行います。

①テーマを選ぶ

2つのテーマを読んでどちらについて書きたいかを決めます。

②引用文を確認

2つの意見を読んで、それぞれが賛成の意見なのか反対の意見なのかをプラスかマイナスで横に書きます。
最初に内容を整理して、文章を書いている時にも素早く確認できるようにするためです。

③自分の立場

自分は賛成か反対かどちらの立場なのかを決めて右側に☆マークなどをつけておきます。

④理由をもう1つ

問題文に書かれている意見以外に、もう1つだけ自分で何か理由を考えてメモします。

私の場合、問題文に書かれている理由のみを取り上げて書いていると350字に達しないからです。

⑤導入部分の内容

導入部分の内容を考えて、キーワードをメモします。

3. 気を付けたいポイント

3.1. 確実に350字以上、書きすぎない

文字数が多すぎると、その分多くの時間を使うことになるので、最後に見直す時間が短くなってしまいます。

このことから350字以上は必須ですが、できるだけ多すぎずに350字に近い文字数で書けるようになることが重要です。

練習方法として、「清書版」(後で詳しく説明します)を350字近くで作成し、解答用紙に書き写してみます。
350字書くには導入、賛成、反対、自分の意見の各項目で大体何枚目のどの辺りまで書けばよいのかを確認しましょう。

そしてライティングの課題をする際は、ただのメモ用紙ではなく本番と同じ解答用紙に書くことによって、文字数に意識しながら書けるように練習しましょう。

解答用紙の準備は、telcのホームページで無料で見られる公式問題の35~39ページを印刷するのが一番便利な方法です。

3.2. 複数文を加える

文章を書く際は、ただ単に1文で終わらせるのではなく、細かい説明を加えることを意識して書くと、分かりやすい内容になるのに加えて文字数を稼ぐこともできます。

例えば、インターンの短所として「学生の学業が疎かになる」と言うことを説明するとします。
このことをドイツ語で説明すると、以下のように1文で書けます。

Es kommt nicht selten vor, dass das Studium der Praktikanten vernachlässigt wird, wenn sie ein Praktikum machen.

しかし、この一文だけで終わらせると、説明が短すぎることから分かりにくい文章になる可能性があります。
また、合計で350文字も書かなければならない為、他にも多くの短所を挙げなければならないので面倒です。

このことから、以下のように(一部の人にとっては当たり前の内容ですが)「多くの大学では休暇の後に試験を行う」という内容をつけ足してみます。
In vielen Universitäten finden Klausren erst nach den Semesterferien statt.

また最後にもう一度、短所の内容を詳しく書いて繰り返します。
Wenn die Studierenden viel Zeit bei einem Praktikum während der Ferien verbringen und nicht genug Zeit für Prüfungsvorbereitungen haben, führt es in den meisten Fällen zu schlechten Noten. 

このようにすると、1つの内容について1文ではなく3文も書くことになるので、内容が分かりやすくなるのに加えて、文字数を稼げます。

3.3. 最初は短く、後から詳細を捕捉

文章を書くときには最初の1文は短くコンパクトに書き、その後に細かい説明を付け加えたほうが、読み手に優しい文章になります。

以下の賛成部分の内容を例として見てみます。

まずは1文目で「インターンは学生にとって価値のあるものだと考えている人がいる」と説明します。
Andere Leute behaupten, dass freiwillige Praktika wertvoll für Studenten seien.

そして2文目で「この意見について2つの例を紹介する」と伝えることによって、読者はこれから2つの例を読む心構えができるようになります。

Dazu führe ich zwei Beispiele auf. 

3文目で1つ目の賛成意見を簡単に書きます。

Als erstes, ermöglichen Praktika Studenten ins Berufsleben einzusteigen. 

4文目で3文目に書いた賛成意見の意味を掘り下げます。
Durch eines Praktikum können Studenten berufliche Erfahrungen sammeln, die im Studium nicht existieren. Ausserdem können Studenten wissen, ob die Arbeit ihnen gefällt. Wenn Studenten davon überzeugt sind, dass die Arbeit ihnen gut passt, können sie nachher gut ins Berufsleben einsteigen. 

以上のように最初に概略を示して後から詳しく説明するスタイルで書くことによって、より読み手に対して明確な文章にできます。

3.4. C1相応の単語を正確に

C1相当の単語を使うことばかりが頭にありすぎて、難しい単語を誤った用法で使っていると点数が下がります。

このことから、作文の練習をしているうちに自分が明確に使い方が分かっている、且つどのようなテーマでも使えるような「お気に入り」の単語を決めておき、常に正しい意味で使えるように準備しておきましょう。

寧ろ文章を書くときは、この「お気に入りの語」を使うために文章を1つ付け加えても良いのです。

C1の教科書に書かれている文章を見れば分かるように、全てが全て毎回難しい単語ばかりを使っているわけではありません。
「飲食する」ことを„verzehren“や„einnehmen“などの語ではなく、„essen“を用いて表現する場合もあるのです。
このことから、いくつかの場面でC1レベルの単語を正しく、自然に使えることが大切になります。

私が文章を書く際にできるだけ使うようにした語、正しい性で書けるように気を付けた語を紹介します。

3.4.1. 名詞

die Zahl
die Hinsicht
die Ansicht
die Meinung
die Aussage
die Diskussion
das Thema
die Zunahme
die Abnahme

学校に関する名詞

der Studentは弱変化名詞
der Studierendeは形容詞変化名詞
der Lehrer
der Dozentは弱変化名詞

世の中のルールに関する名詞

der Menschは弱変化名詞
der Bürgerは複数形は3各以外はBürgerのまま
die Leuteは複数形のみ
das Volkの複数形はVölker、複数形3格はnがつく

また大体世の中のルールに関する問題はルールが「新しく制定されるべき」か「廃止されるべき」かという話になるので、以下の動詞を覚えておくと便利です。

abschliessen, einführen,
abschaffen, aufheben

3.4.2. 書き言葉の表現

zu Dativ führen
Dativ zustimmen
mit Dativ einverstanden sein
von Dativ überzeigen
Akk als ...empfinden
Akk für ...halten
sich(4) positiv/negaiv auswirken
in Dativ eine Rolle spielen
zu Dativ beitragen
einen Beitrag zu Dativ leisten
es handelt sich um Akk

3.4.3. その他

特に副詞はものによってはいくつかもの語から構成されていることから、文字数稼ぎに都合が良いです。
私は文字数を稼ぐために、できるだけ副詞を文章に組み込むようにしました。
その結果、多くの内容が大げさな表現になりましたが、文章で大切なのは自分の本意の内容を書くことではなく、既定の文字数に達することなので、気にしませんでした。

ausserdem
Als erstes
zweitens
in der Regel
in den meisten Fällen
heutztage
vor kurzer Zeit
im Vergleich zu/mit
vor allem
aus diesem Grund/ diesen Gründe
ziemlich→形容詞を使うときに一緒に
erheblich→形容詞を使うときに一緒に
wesentlich + comperativ

3.4.4. ポジティブとネガティブな形容詞

形容詞を用いる際には、"gut"や"schlecht"以外の語を用いて表現するように意識していました。

ポジティブ
wertvoll
ideal
günstig
vorteilhaft
optimal
passend
praktisch

ネガティブ
ungünstig 
übel
nachteilig
unpraktisch

3.5. 本意を書くことだけを考えない

最後に、文章を書くにあたって自分の意見を書くことだけを考えないことです。
このテストは自分の本意を書くことが求められているのではなく、C1レベルの語を用いて正しい文法で分かりやすく書くことが求められています。

このことから、自分が言いたいことを全て文章にしようとするのではなく、できるだけ「お気に入り」の語を使って分かりやすく書けるように意識することも大切です。

勿論、自分の意見を文章に書いた方が書きやすいのでそれに越したことはないですが、もし自分の意見が複雑で表現しにくかったり、文章全体の一貫性を乱すような場合は、別の内容を考えて書くようにしましょう。

4. 勉強方法のコツ

4.1. 「清書版」作成して何度も読む

書いた文章を添削してもらった後は、コンピューターに打ち込んで(手書きの場合は解答用紙の紙に)「清書版」を作成し、何度も自分が書いた文章を読み直すようにするのがおすすめです。

その際には、文字数も確認して、少ない場合はどこに何文字付け足したら良いか、多い場合はどこを削ればよいかを考えて完成させましょう。

内容によって以下のようにマーカーで塗っておくと、目立つので覚えやすくなります。

黄色:毎回必ず使う表現、文章
水色:他の文章でもできれるだけ使うようにしたい表現

試験で同じテーマの問題が出る可能性は低いですが、「清書版」を読み直すことでテスト本番で以下の利点があると考えています。

①ひな型の内容が身につく
→迷わずに順序立った構成で書ける
②各段落のボリューム(文章量)の感覚が身につく
→各段落のバランスがとれた文章が書ける、350文字クリアできる
③「C1レベルの語」を逃さずに文章で使える

4.2. 条件を時期によって変える

テスト本番までの時間から逆算して、時期によって課題の書き方を変えていきましょう。

4.2.1. 辞書なし、制限時間なし

最初は辞書を使って、制限時間をかけずに書きましょう。

まずは文章の形式に慣れて首尾一貫した内容の文章が書けるようになることが大切です

このことから、最初から辞書を使わないようにしたり、制限時間をかけてしまうと、「ちゃんとした文章を書く」という目的から外れてしまいます。

4.2.2. 辞書3〜6回、時間を測って

慣れてきたら、辞書を使う回数を3〜6回くらいに制限して、時間を測って書きましょう

辞書を使う回数を制限することで、分からない単語があった際に調べるのではなく、別の語を使ったり内容を変えるなどの別の方法に慣れることができます。

また書く時間を測ることによって、時間を意識しながら書くことができます。

70分以内に書き切らなくてもよいですが、今の自分は文章を書き切るのに何分必要なのかを知ることが必要です。

4.2.3. 辞書1〜2回、70分以内

テストの本番直前は本当にわからなくて必要な語だけ辞書で調べるようにして、それ以外は別の語で乗り切るように練習しましょう。

時間も決めて必ず70分以内に書き切りましょう。

理想は残り5分〜10分くらいを残して見直しできるようになることです。

 

最後の記事では、Sprechenについて説明予定です。

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【telc C1 Hochschule】Hören Teil 1-3 攻略法

今までの記事では、telc C1 HochschuleのLesenの関する解説や解き方を説明してきました。
今までのtelc C1 Hochschuleに関する記事:

  1. telc C1 Hochschule 試験の概要
  2. 問題形式と簡単なアドバイス
  3. テストに向けた4か月間の勉強内容とレベルの変化
  4. 使った問題集とレビュー(1/2)
  5. 使った問題集とレビュー(2/2)←読解の勉強方法を紹介!
  6. Lesen(読解)Lesen Teil 1 解説
  7. Lesen(読解)Lesen Teil 1 攻略法
  8. Lesen(読解)Lesen Teil 2 解説
  9. Lesen(読解)Lesen Teil 2 攻略法
  10. Lesen(読解)Lesen Teil 3 攻略法
  11. Lesen(読解)Lesen Teil 3 解説
  12. Lesen(読解)Lesen Teil 4 攻略法
  13. Hören(聞き取り) 攻略法←今回の内容!

今回はHörenの解き方のコツや勉強方法について説明していきます。

私は速いリスニング自体を聞き取るのはそこまで問題ありませんでしたが、音声を聞きながら文章を読み答えを見つけるのが苦手でした。

このことから、苦手を補うために見つけた問題を解くにあたって見つけた様々なコツを紹介します。

説明にあたり、telcのホームページで無料で公開されているtelc C1 HochschuleのÜbungstest1の問題を参考に使っていきます。

Teil

10つの選択肢から8人の該当する音声発話を選択する問題です。
つまり2つの選択肢はダミーです。
音声は1度しか流れません。
最初に問題を読む時間が1分間あります。

問題を解き進めて最後の方になると、選択肢の候補も減ってくることから解きやすいですが、最初の方は10個の選択肢から該当するものを選ばなければならないので、特に集中力が求められます。

最初の1分間が決め手

最初の1分間で、できるだけ選択肢の内容を読めることが重要です。

私は問題文を読む時には、以下のように印をつけて後で見やすいように内容を整理しています。

特定の語を丸で囲む

選択肢を上から読みながら、他の選択肢にはないような特定の語やキーワードを見つけたら、目立つように丸で囲います。

音声を聞いているときにその語が出てきたら、丸で囲った選択肢に目を向ければ良いので候補が見つけやすくなります。
ここで私の指す「特定の単語」とは、10個の選択肢の中に5個に見られる単語ではなく、1~2個、多くても3個の選択肢にしか見られないような単語を指します。

特定の語を線で繋げる

「特定の単語」が他の選択肢でも見つかった場合は、その2つを線で引っ張って繋げておきます。
これによって、音声で「特定の単語」が聞こえた際に、当てはまる可能性の高い選択肢をすぐに見つけられるようになるからです。

プラスかマイナスか

全ての選択肢で明確に書かれているわけではありませんが、本人がテーマに対して賛成か反対か、良い印象をもっているか、悪い印象をもっているかが書いてある選択肢もあります。
このようなものを見つけた場合は賛成、良い印象を持っている場合は+、反対、悪い印象を持っている場合は-を横にメモしておきます。
すると、音声を聞いていて賛成派だなと思ったらサッと横にプラスを書いた選択肢に目を向けることができるので、すぐに答えが見つけられる可能性があります。

しかし、話し方次第でこのプラスとマイナスが逆になってしまうこともあるので、これだけに頼るのは危険です。

リスニングのポイント

選択肢を選ぶ際は言っている内容をただ単に選択肢から探すのではなく、「本人が全体を通じて一番言いたい内容は何なのか」を考えることが大切です。

例えば"Diese Idee is zwar schön, aber nicht praktisch."と言う場合、前半部分のみで判断して「肯定的に考えている」と判断するのは危険です。
つまり、内容の一部のみで最終意見を判断して選択肢を選ぶのは大変危険なのです。

最初の部分で自分の最終意見をパッという人もいます。
その一方で最初の部分は単なる感想で、後で最終的な意見を言う人もいます。

注目したい表現

以下のような語が使われる場面では、(ただの具体例などでなく)本人の意見が出てくる可能性が高いので注意が必要です。

音声を聞いてて以下のような表現を聞いた時には、特に耳を傾けられるようになることが大切です。

賛成の内容

"ich bin dafür",  "ich möchte", "ich mag", "ich stimme dazu,"

反対の内容

"ich bin dagegen", "ich verstehe nicht", "ich verzweifele"

その他の表現方法

"Ich finde",  "Ich galube", "Ich halte es für", "für mich ist es",  "ehrlich zu sagen" "wenn ich ehrlich bin"
"Meiner Meinung nach", "Aus diesem Grund", "mir ist es klar", "ich bin mir sicher", "ich bin davon überzeugt,"

Teil 2

約10分のインタビュー形式の会話を聞いた後、10つの選択肢の問題を答えます。
音声は1度しか流れないので、1度で聞き取れるようになる必要があります。

最初の3分間が決め手

Module 1の時と同様に最初の3分間で問題文をうまく読むことがポイントです。

各選択肢のキーワード

長い音声を聞きながら選択肢を読んで正確な答えを探すには、聴覚だけでなく視覚もうまく利用する必要があります。
各選択肢のキーワードに以下のように印をつけると便利です。
そうすることによって、キーワードが聞こえた時点で選択肢をパッと見つけて読み、音声と合っているかを確認できるようになります。

極端な表現

選択肢に“alle“, "jeder", "nur“, "kein“などの極端な単語が出てきたら、必ずグルグル巻きなどにして他のチェックよりも目立つようにします。
問題作成者は以上のような極端な語を使ってダミーの選択肢を作ることが多いからです。
このことから、選択肢にある極端な表現が音声と合っていないと分かった時点で排除することができます。

多くの場合、このような極端な単語を使っている選択肢は正解ではないことが多いですが、ちゃんと音声を聞いて判断することが大切です。

消去法で選ぶ

選択肢に書かれている内容は、話している内容を直接載せているわけではなく、言い換えているものが多いです。

中には紛らわしい書き方をしているものもあります。
このことから、正しい選択肢を選んで解く方法はリスクが高いです。

音声を聞いて自分がチェックした単語が出てきたら、該当の選択肢に目をやって内容が合っているかを確認し、矛盾している場合は×をして排除しながら消去法で解きます。

Teil 3

約10分の講義形式の音声を聞いて、資料(プレゼンテーション)の空欄にあてはまる単語を記入する問題です。
音声は1度しか流れないので、1度で聞き取れるようになる必要があります。

1分間で空欄内容を確認

最初の1分間でただ単にプレゼンの内容を読むだけでなく、空欄内にどのような言葉が入るのかを確認することです。

例えば以下のページの場合、69と70には"Methode"(方法)の内容がくると想像がつきます。Metodeなので、形容詞や副詞ではなく、動詞や名詞が来るのではないかと推測できます。

空欄内にくる言葉は、空欄前部に書かれているものから推測できるので、空欄の前の部分に注目する必要があります。

音声を聞くにあったての2ポイント

音声が流れている中で、特定の単語を聞き取りメモをするために注意したい2つのポイントを説明します。

内容を理解しながら聞く

内容を聞かずに、キーワードだけに耳を傾けて答えを書き取るのも可能ですが、できるだけ内容を理解しながら聞くのがオススメです。
答えが長い解答を逃さずに書けるようになるからです。

答えが長い場合、メモしている途中で忘れてしまうことがあります。
できるだけ音声の内容を理解しながら聞いていれば、答えの内容も頭の中に残りやすいので、必要な語を逃さずメモができるようになります。

長い語は略してメモ

長い単語を書き取っていると、次に書く単語を忘れてしまうことがあります。
このことから、長い単語は後で見た時に分かるところまで書いたら、次の単語に移ります。

例えば“Diskussion im Unterricht“という答えの場合、Diskussionという長いつづりを最後まで書いていると、その次に言っていた単語を忘れてしまう可能性があります。
つまり、Diskusまで書いたら次の語に移ってim Unterrichtと書き、その後にササっとDiskussionのつづりを最後まで完成させるようにすると、後で解答欄に移す際に悩まずに記入できるようになります。

問題を解きながら自己分析

問題が解けない場合、主に以下の2つの原因が考えられます。
自分がなぜ問題が解けなかったのかを解明して、苦手部分を補う勉強をするようにしましょう。

リスニング力の不足

できるだけ多くのドイツ語を聞くことが大切ですが、聞いているだけではリスニング力が上がらないので、音声とスクリプトを活用する方法がおすすめです。

どの教科書でもいいので、スクリプトがある音声を1つ選んで何度も聞き直すしましょう。

まずはスクリプトを見ずに音声を聞き、その後にスクリプトを目で追いながら音声を聞く、そして再度スクリプトを見ずに音声を聞きます。
すると最初に比べて音声を聞いたときに理解できる内容が増えていきます。

これを繰り返していくと、ドイツ語の聞き取りに慣れることができますし、脳みそが『ドイツ語が聞き取れる』と錯覚して、いつのまにか初めて聴く音声でも理解できる部分が増えてくるようになると思います。

解答力の不足

私はこれが問題でした。ドイツ語を聞いていて言っていることは分かるものの、音声を聞きながら同時に選択肢を読んで正しい答えを見つけることができませんでした。

このことから、リスニングを練習する本を買って、ひたすら問題を解いて問題を解く練習をしました。
大切なのは、音声を聞く前に時間を決めて選択肢を読むことです。
短い制限時間の間に集中して選択肢の重要部分に注目して読み込めるよう練習するためです。

本番では選択肢の内容を全て理解してから音声を聴き始められるわけではありません。
選択肢の内容を半分理解したような状態で、残りは音声を聴きながら選択肢を読んで答えを見つけられるようになる必要があります。

私はリスニングの練習にUNI? SICHER! 2を活用しました。
各音声ごとに自分が好きな問題形式で解けるので便利でした。

この本については以下の記事「2. リスニング強化」で詳しく説明しています。

leben-ch.hatenablog.com

次の記事では、Schreibenのコツについて説明予定です。

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【スイス就活】スイスで働く日本人をインタビュー3

これまでのスイスで働く日本人について書いた記事は以下の通りです。

1.スイスで働く日本人をインタビュー1
日本食レストランのキッチンとホール、日本食材店)
2.スイスで働く日本人をインタビュー2
外資企業のスイス支社に社内転籍)
3.スイスで働く日本人をインタビュー3←今回の内容!
日系企業のスイス支社)

今までの記事と体裁を合わせる為にこのような題名で書きましたが、今回は私自身のスイスでの就活と仕事の話をします。

スイスは物価が高いことから、ヨーロッパ各地から優秀な人材が働きに来ているので、そのような人と同じ土俵に立ってポジションを奪い合うことになります。
このことから、既に労働可能なビザがあっても、仕事によってはスイスでポジションを見つけるのはハードルが高いです。

私は日本の文系の学部を卒業しましたが、前職やスイスで探していた仕事と大学の専攻は一切関係がありませんでした。
このような状況でしたので、採用時に大学やAusbildungでの内容が重視されるスイス(特にドイツ語圏)において、私が事務系の仕事を見つけるのは大変でした。

1. スイスでの現職

1.1. Bビザで就業可能

私はスイス人の配偶者として取得したBビザがあることから、スイスでの就業が認められています。
スイスの雇用主に労働者として就労可能なビザを申請してもらうことも可能です。
しかし、スイスではEU/EFTA外の人に労働ビザを発給する要件はとても厳しいことから、貴重なスキルや職歴を保持する人以外は、会社から就労可能なビザを発行してもらうことは難しいです。

1.2. 勤務先と業務内容

日本のメーカーのスイス支社で現地採用として働いています。
日本の会社ですが、私が働いているスイスの支社にいる日本人は私のみで駐在員はいません。
日本の工場から製品をヨーロッパに輸入して、ヨーロッパを中心とする顧客に販売しているので、商社のようなことをしています。
この中で、私は製品の購買と輸入、ヨーロッパ国内の倉庫から顧客までの輸送を管理しています。

1.3. 前職との繋がり

日本の文系の学部を卒業した後、新卒で日本のメーカーで2年間、簿記の知識や英語を使って海外工場の管理の仕事をしていました。

現職と前職の共通点としては

・業界がメーカーであること
・エクセルを使った仕事をすること くらいです。

日本で簿記の勉強をしていたことから、現職で一部の経理関連の業務では簿記の知識を活かすことができます。
また勉強していた貿易実務検定の知識は、物流業務で活かすこともできています。

1.4. 独語7割、英語3割

上司や同僚、ドイツ語圏の顧客とは高ドイツ語で話します。
それ以外のヨーロッパ国内の顧客とは英語でコミュニケーションをとっています。

因みに入社時のドイツ語力はB2~C1で英語力はB1~B2です。
仕事の80%以上はドイツ語なので、仕事を通して特にスピーキング力とリスニング力は上達しました。
最近ドイツ語の試験C1に到達したので、仕事をしていて特に言語の面で困ることはありません。
事務系の仕事に就く場合、言語のレベルは最低でもB2はないと難しいと思います。

100%とは言い切れませんが、仕事を見つけるのにスイスドイツ語が話せなくても問題はありません。
スイスで教育を受けた人は、学校で高ドイツ語を勉強したことから、高ドイツ語を理解できるからです。
しかし、スイスに移住してスイスドイツ語を日常会話を通して習得した人は、必ずしも高ドイツ語を理解できるとは限りません。
事務系の職場の場合、スイスドイツ語のみ理解できて、高ドイツ語が理解できないような人は多くないと思います。

多くの職場では、スイスドイツ語が理解できなくても、問題ありません。
多くのスイス人は高ドイツ語を話すのを好みませんが、スイスドイツ語が理解できないことを伝えると高ドイツ語に切り替えてくれるからです。

このことから、スイスのドイツ語圏で働く場合は、スイスドイツ語が話せない/理解できなくても基本的には仕事では問題ありません。

2. スイスでの就活

2.1. Linkedinを活用

求人情報はLinkedinで探していました。
日本に比べてヨーロッパではビジネスにおいてLinkedinが主流となっていますので、ヨーロッパで仕事を見つけたいようであれば、アカウントを登録してプロフィールを完成させておいた方が良いと思います。
リクルーターが自分のプロフィールを読んで連絡してくることもあるので、少しでもチャンスを広げたいようであれば、Linkedinを登録しておいて間違いないと思います。

2.2. 求人情報の探し方

私は日本人としての強みを生かした仕事を見つけたかったので(昔に比べて、このような仕事がスイスにあるのは本当に稀ですが、それ以外に特にこれといえる強みがないので)、日本と何かしら関連のある会社を見つける為にLinkedInの求人検索に「Japan」とキーワードを入力していました。

このように検索すると、ページのどこかしらに「Japan」という語を含む全ての会社の求人情報を見ることができるからです。
つまり、日本の会社のスイス支社だけでなく、日本に支社があることや日本と協業していること、また日本に顧客がいることをプロフィールに記載している会社の求人情報を見つけることができます。

2.3. 前職の転籍

日本の前職の会社にも、一応スイスのチューリッヒに支社があったので社内転籍を少しだけ狙っていました。
チューリッヒに支社がある部門は、親会社の管轄だったことから退職時に人事部からそのような話はありませんでした。
前職では、一応ヨーロッパHQのある親会社のドイツのトップにも時々メールを送るような仕事をしていたので、仕事を辞めてスイスに引っ越すことにもチラッと触れた退職前の挨拶メールを一応ヨーロッパのトップにも送りました。
私はヨーロッパのCEOとは直接話したことはありませんでしたが、今までの仕事ぶり(そこまで大したことはしていないが、会議をテキパキ仕切っていたくらい)から私を知っていたみたいで、ヨーロッパ支社での仕事をオファーいただきました。
しかし、今の仕事が決まってから前職からのオファーのメールに気づいたので、前職での仕事はお断りさせていただきました・・・。

私の場合は残念ながらご縁はありませんでしたが、場合によっては社内転籍は不可能なわけではないということです。
つまり、社内転籍の為に積極的に色々行動する価値はあると思います。

しかし、日本の会社は海外への社内転籍の制度自体存在しないところも多いので、ハードルは高いかと思います。

見事に社内転籍を成功させて、現在外資系企業のスイス支社で働いている日本人の方については、こちらの記事をご覧ください。

2.4. 応募状況

とりあえず職種や業界など、なんとか繋がりがありそうなものには色々と応募しましたが、全てお祈りメールが送られてきて撃沈しました。

2.5. 面接の準備

今の会社で受けた面接について説明します。
私は事前に「A. 志望動機」と「B. 会社までの移動手段」 「C.希望給与額」「D. 質問内容」について準備をしておきました。

A. 志望動機は提出した書類に書いた内容と矛盾したことを言わないように再度確認しました。

B. 会社までの移動手段は、面接がオンラインだったことから、面接で移動手段についての話題になった時に、すぐに答えられるように調べておきました。
実際にスモールトークで移動手段の話になったので、その場で所要時間と経路を答えられました。

C. 希望給与額を事前に調べておきました。
調べ方は後で紹介します。
私の知り合いで、希望給与額を調べないで面接に挑んだ結果、希望給与額を聞かれても具体的な額を答えられませんでした。
結果、会社から言われた額をそのまま受け入れることになり、自分の給与額に不満を持っている人がいます。
このようにならないためにも、事前に自分の希望の給与額を計算しておく必要があります。

D. 質問内容は、必ず面接で質問はあるか聞かれると思いますので、準備しておきましょう。
実際に自分が会社で働くことをイメージしながら考えておくといいと思います。
私は入社したらどのような業務から教わるのか、将来どのような業務を任される可能性があるか(自分をどのように使いたいのか)などについて聞きました。
質問の答えが返ってきたらそれで次の質問に移るのではなく、返ってきた答えに対して深堀すると自然な会話ができますし、結構有益な情報を集めることもできます。

2.6. 面接の内容

コロナがまだ収まっていないということもあり、面接はオンラインでした。
基本的に志望動機を聞かれた後、英語もできるか確認するために一部英語で会話をしました。
志望動機以外に聞かれた内容は覚えていません。その後に会社概要と私の応募職種の具体的な業務について説明されました。

最後に希望の給与額と就労可能なビザがあるかを聞かれ、面接は1回のみでした。
面接後、1週間で内定の連絡をいただきました。

2.7. 希望給与額の計算方法

スイスの統計省のホームページに、自分の経歴を入力すると自動で平均給与額を計算してくれるところがあるので、ここで計算しました。

私は実質的には大学卒ですが、大学での学問と応募職種に直接的な繋がりがないことから、給与額を計算する際には前職での経験をAusbildung(職業訓練)と見なして、Ausbildung修了の部分にチェックをいれました。
勿論、経歴を大学卒業ではなくAusbildung修了に変更したことで計算された給与額は下がりました。

私は面接で計算した額を伝えたところ、給与額はそのまま会社に受け入れられました。
現在は日本で働いていた時の3倍以上の給与をいただいています。
中には、希望の給与額を会社に受け入れられませんでしたが、内定をもらったスイス人の友人もいます。
このことから、少し高めの額を提示して会社と交渉するのも問題はないと思います。

2.8. 採用理由

直接は聞いていませんが、上司や同僚との会話を通して以下の点が買われたのではないかと思っています。
・日本で色々資格をとっていたことから、真面目な印象を持った
・たまたまドイツ語だけでなく日本語も話せる人が応募をしてきた
・前職での業界が似ている

同僚から最終選考に残った私以外の2人の話を聞きました。
・私よりも年上で仕事の経験が豊富だが、業界(メーカー)での経験がなかった
・新卒のとても若い人なので、若いからすぐに辞めそうという印象があった

因みに「たまたまドイツ語でなく~」の部分ですが、私の応募した職種の必要条件には「日本人や日本語」などの語は一切ありませんでした。
つまり、必ずしも日本人を探していなかったが、日本人の私が応募してきたことから、その部分が採用にも繋がったということです。

このことから、ポジションによっては求人の必要条件に日本語など書かれていなくても、日本人であることが採用理由の1つになる可能性がないわけではありません。

2.9. 試用期間

会社によっては面接の後に数日の試用期間を経て採用者を決定するところや、採用してから3か月などの試用期間を設けているところがあります。

私のスイス人の友人は、1日会社を訪問して顔合わせをして実際に課題やった後、2人の候補者から無事に選ばれて内定をもらえました。

私は面接の後に内定をいただき、3か月の試用期間を経て本採用になりました。
しかし、試用期間と本採用の違いは休暇が取れない(ルールではそうでしたが、普通に試用期間中に休みをとって旅行しました)くらいでした。
会社によっては、試用期間後に「採用しない」という選択をすることも可能ですので、このことは頭に入れておいた方がいいかもしれません。

2.10.日本の会社と異なる部分

日本の会社と比べてスイスにある会社で働く場合は、以下の条件が異なる可能性があるので、仕事を始める前に知っておくと便利かもしれません。

2.10.1. 交通費の有無

日本の会社と違ってスイスの会社では必ずしも交通費が出るとは限りません。
このことから定期券を買う前に会社からの補助が出るのかなどを確認しておくといいかもしれません。

2.10.2. 13か月目の給与

スイスの会社には12か月分の給与に加えてもう1か月分の給与を出している会社があります。13か月目の給与が支払われるのは、11月や12月など会社によっては様々です。

2.10.3. Unfallversicherung(事故保険)

スイスの健康保険は100%自腹ですが、基本的にUnfallversicherungは会社と折半です。
雇用条件によって異なる可能性があるので、不明な場合は一応会社に確認してみるのも良いと思います。
事故保険が会社で契約されると分かった場合、自分で契約している事故保険の解約をすることができます。

2.10.4. ボーナス

会社によっては13か月目の給与があることから、ボーナスを出さないところもあります。

2.10.5. 学費の補助

スイスでは就業時間を例えば100%から80%などに抑えて、残りの時間で学校に通うのも珍しくありません。

内容にもよりますが、勉強内容が仕事に直結すると判断された場合は学費の補助が出る場合があります。
私は上司にドイツ語の試験受けると話したら、会社から学費の補助をもらうことができると教えてもらいました。
仕事でドイツ語を使うことから、「仕事に直結しているスキル」と認められるからだそうです。

2.10.6. ホームオフィスの有無

コロナが収まっても引き続きホームオフィスを一部取り入れている会社もあります。
入社してからすぐにホームオフィスに切り替えると、会社で学べることが少なくなってしまうので必ずしも良い方法だとは思いませんが、仕事に慣れた場合にはホームオフィスを認めてくれることもあるかもしれません。

3. 就活での提出書類

3.1. 必ず必要な書類

3.1.1. Lebenslauf(履歴書)

経歴書のフォーマットは自由書式です。
このことから、ネットで調べて出てきた経歴書を参考に自分で作成しました。
初めて作成する場合は、実際にgoogleの画像検索で"lebenslauf"と検索して出てきた画像を参考にしてみるといいかもしれません。

履歴書の中身は、大まかに以下の項目を含めました。

A. 個人情報
名前、国籍、生年月日、住所、携帯番号、証明写真

B. 職務経験
アルバイト先、インターン先、前職の会社名とそれぞれ簡潔な業務内容

C. 学歴
卒業した高校名と大学名とその専攻

D. その他のスキル
ドイツ語、英語の過去に取得した級と取得年

E. その他資格、検定など
日本でとった資格は、英訳して取得年も記入(スイスで通用しなくても、資格を取ったこと自体をアピールできる)

私はドイツ語を使って仕事をしたかったので、ドイツ語で記載しました。

英語とドイツ語のどちらでも仕事ができる場合は、ドイツ語と英語の両方で作成し、応募職種の必要要件に書かれている言語によって送るファイルを変えるのが良いと思います。

3.1.2. Anschreiben(志望動機)

志望動機のフォーマットも基本自由なので、インターネットで自分の使いやすそうな形式のものを参考に作成しました。

実際にgoogleの画像検索で"Anschreiben"と検索すると色々出てきますので、それを参考にするのも良いと思います。

前職の業務内容については、応募先の職種とできるだけ関連のありそうな内容を前面に出すようにして毎回少し書き換えました。

参考程度に、私のAnschreibenに書いてある内容を簡潔に紹介します。
実際には、もっと間接的な表現で自然な流れになるように書いてあります。

自分の住所と連絡先
応募先の会社
書類作成日

応募ポジション

2021年にスイスに移住して仕事を探している。
大学のXX学部を卒業した後、日本でXX年に仕事を始めた。
日本の会社XXではXXの部署でXXの仕事をした。
(→この部分は応募職種によって、関連がありそうな業務を前面に押し出すように書き換えた)
特に前職のXXの業務や私の強みであるXXを貴社の業務で活かせると考えている。
XXまでドイツ語の語学学校に通っているので、X月X日から100%で働くことが可能。

3.2. 準備しておくと良い書類

スイスに渡航したばかりだと荷物が色々あって大変だと思うので、渡航前に使えそうな書類は全て書類はスキャンしておくのがおすすめです。

3.2.1. 証明写真

履歴書への写真の添付は必須ではないことから、「準備しておくと良い書類」の項目に入れました。

私はできるだけ渡航前に日本で準備万端の状態にしたかったので、証明写真は渡航前に伊勢丹写真館でフルメイクしてもらい、ポートレート風の写真を撮影してUBSデータで受け取ったものを使いました。

ここまでする必要はありませんが、せっかくスイスで就活するために新しく写真を撮るようであれば、日本の証明写真のように真正面から撮るのではなく、少し斜めから撮ったポートレート風の写真を撮ることをお勧めします。

実際にgoogleの画像検索で"Bewerbungsfoto"と検索して出てきた画像を見てみると、想像しやすいです。

3.2.2. Reference Letter(職務経歴書

私は日本の前職を離れる前に、上司にお願いしてReference Letterを発行していただきました。
Reference Letterのフォーマットは自由なので、勤務期間と所属部署などが書かれただけの簡潔なものもありますが、できるだけ仕事内容などが含まれていた方が良いかと思います。

多くの日本の会社は基本的に退職時に自動的にReference Letterを発行しないことから、上司に相談しても快く引き受けてもらえない場合もあります。
その場合には、Reference Letterのひな型を自分で提案するという形で作成し、上司と相談しながら中身を完成させ、最後にサインをいただくというのも一つの方法かと思います。

実際にgoogleの画像検索で"Reference letter"と検索して出てきた画像を参考にしてみてください。

3.2.3. 語学証明書

語学試験の合格証明書がある場合は提出した方が良いです。
もし語学テストの合格証明書がない場合は、語学学校の受講証明書を提出するのも1つの方法だと思います。

3.2.4. 卒業証明書

私は提出しませんでしたが、時々会社に履歴書を送って来る人のものを見ていると、大学の卒業証明書を添付している人が多いです。
特に大学での選考内容と応募職種に繋がりがある場合は提出した方が良いと思います。

いずれにせよ、渡航前に英文の卒業証明書を準備しておくと良いと思います。

 

以上が私のスイスでの就活と現在の仕事についてです。
本記事が、スイスで仕事を探す方の力に少しでもなりますように。

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